【オリジナル】石化の魔眼を持つ少年Ⅰ (ページ1)

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1話ページ1

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僕、白河(しらかわ)琴(こと)の生活は、僕の変わった右目で全て変わった。

右目について知った人は僕から離れていき、怖がるような目で見たり、はたまた軽蔑の目で見たり。

その行動を見ていると、人間とはどれだけ差別するようなモノなのかと分かる。

「琴？聞いてる？」

…ある一人を抜いて。

『…何』

「聞いてるのか聞いてるんだけどー？」

席に座ってる僕の前で、腰に手を当てて呆れ顔をしている彼女は瀬戸(せと)葵(あおい)。

僕の幼馴染に当たる人物だ。

葵は僕の右目の事情を知っていながら、全く差別してこない。

唯一の味方と言っていいだろう。

『あぁ…』

「聞いてなかったでしょ、その反応。何考えてたの？」

『…別に』

「全く…」

「はぁ…」と深い溜め息を吐く葵。

…何の話をしてたんだっけか。

色々考えを巡らせていたら、話している内容を忘れてしまった。

「生徒会の話だって。相談してたでしょ？」

『…あー…うん』

やっと思い出し、僕は顔を逸らした。

…あの飛んでる鳥のように、自由自在に飛んでみたいな…なんて、外を眺めて思う。

「それでさー…」

葵が話題を戻そうとしたとき、チャイムが鳴った。

「あ、ごめん、また後でね！」

『うん』

葵は小走りで席に戻っていく。

…また、差別が始まる。

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