【オリジナル】石化の魔眼を持つ少年Ⅰ (ページ15)

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15話ページ15

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やがてチャイムが鳴り、少しばかりの休憩時間へ突入した。

未だにもやもやしている頭を抱えていると、目の前に葵が来てくれた。

『…どうしたの？』

葵に目を合わせると、僕は少し胸の高鳴りを感じた。

いつしか僕は彼女を「幼馴染」というより「女の子」という目線でも見るようになってしまっていた。

「んーん、話したくてさ！」

『いつもの人達はいいの？』

「今日は琴と話したい気分なの。…昨日の件もあって、ね」

葵は僕に助けられたことが忘れられないのだろう。

目の前にしゃがみ、僕にニコッと優しい笑みを向ける。

ドッ、ドッ…早くなる心臓の鼓動、僕は顔が熱くなるのを感じた。

「え、どうしたの、顔赤いけど…」

『……ううん…何でも無い』

僕は口を抑えて葵から目を逸らした。

今の姿で葵と目を合わせたくなかった、何よりも恥ずかしかったから。

『(なんで、葵の笑顔を見るとこんな…心臓の鼓動が早くなって…)』

僕にはまだ、知らないことが多い、多すぎるのだろう。

そこら辺の男子なら、この感情を分かるのかもしれない。

「…ねぇ琴…今日、一緒に放課後遊びに行かない？」

『え…いいよ』

僕は考えるより先に口が動いてしまっていた。

「ぁ…」と気付いたときには遅く、葵はパァアっと顔を明るくさせ喜んでいる。

…彼女が喜んでいるならよかった、そう思って僕は微笑んだ。

『楽しみだよ』

「っ！！私も！」

顔を赤くさせ、満面の笑みを向ける葵。

あぁ可愛いな……そう頭の隅っこで考える最中、僕は心臓の鼓動が更に早くなっていた。

またもやもやとしているまま葵との予定を話し、時間になって葵は席へと戻る。

『(…恋は、違うよな)』

授業が始まっても尚、僕は葵のことに関してずっと考えていた。

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