【オリBL】結ばれた同性の先輩後輩【派生/合作】 (ページ7)

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#3【一条凛斗】ページ7

俺は空き教室に行ってから、誰も来ないだろうと思い

チャイムがなっても人目をはばからずに泣いていた。

その時、後ろの扉が大きな音を立てて、開いた。

そこには今、できれば会いたくなかった翡翠くんがたっていた。

俺は大丈夫だよと伝えようとしたが、

『ひ、すい、君…』

とさっき泣いたせいで声を枯らしたらしく

思うように声が出なかった。

黎明「先輩、なんかあったんですか？

　僕にできることは何かありますか？」

と尋ねてきたので、俺は翡翠くんをだきしめて

『ごめッ、ん

　今だけはこうさせて…』

と言った。

翡翠君には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

こんな男にされて嫌だろう。

でも、翡翠くんは大人しく抱きしめさせてくれて

背中を心地よいリズムで叩いてくれた。

この涙と一緒に翡翠くんへの特別な感情も捨てられたら良かったのに。

でも、これはどうしても捨てられなくて、俺は

馬鹿だなぁって心の中で自分を嘲笑った。

何分か抱きしめたら、少しは整理できたみたいで

この気持ちを無くすことはできないけど

少しは隠せるようになった気がした。

『翡翠くん、ありがとう

　また明日な』

といって翡翠くんを離し、別れを告げた。

翡翠くんは何か言いたそうにしてたけど、俺は気づかないふりをして

自分の教室に戻った。

明日からこの気持ちは隠さなきゃいけない。

とても不安だけど、隠すしかないという気持ちで

家に帰った。