【オリBL】結ばれた同性の先輩後輩【派生/合作】 (ページ5)

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#2【一条凛斗】ページ5

俺は翡翠くんに「明日、演劇部の公演がある」ということを伝えられた。

主人公だと聞き、

『頑張れよ』

と応援した。

まだ翡翠くんの演技を見たことがなかったから、すごい楽しみにしていた。

次の日＿＿

俺は友人と一緒に翡翠くんの劇を見に来てた。

パンフレットを見たところ、恋愛物らしい。

心が少しチクッとした気がしたが、気のせいだと思った。

公演途中、恋愛ものということもあり、何度か翡翠くんが

ヒロインに向かって、好きということもあったし

抱きしめることもあった。

その度に俺は苦しくなっていった。

だが、理由はよくわからなかった。

公演の最後にやっと気づいた。

最後の翡翠くんとヒロインのキスシーンのところで気づいた。

俺は出会った時からずっと翡翠くんのことが好きだったのだと。

それと同時に本当にキスをしていたら、本当に相手役の子が好きだったら

もし相手役の子と両思いだったらと、頭では処理できないほどの悩みができた。

そんなことを考えているうちに幕は閉じたみたいだった。

翡翠くんがこっちに向かって走ってくるのが見えたが

俺はこんな気持ちで会いたくないのと気持ちがバレたくなくて逃げた。

後ろから翡翠くんが引き止めてくる声が聞こえたが、無視して逃げた。

空き教室でやっと一人になると、落ち着いたのか

頬に一滴の雫が溢れた。