【オリBL】結ばれた同性の先輩後輩【派生/合作】 (ページ11)

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#5【一条凛斗】ページ11

俺が翡翠くんに声をかけると、窓からこちらの方に顔を向けた。

そして、ニコッと笑いながら

黎明「一条先輩、来てくれたんですね」

と言ってきた。俺は少し戸惑いながらも

『俺に何の用かな…？』

と聞いた。すると、翡翠くんは

黎明「ちょっと気になっている事があるんですけど、良いですか？」

と、こっちをまっすぐに見つめながら聞いてきた。

『うん、良いけど…』

俺は空き教室に入り、翡翠くんの近くの席に座った。

黎明「…一条先輩が走って行った時、一条先輩の友達さんが「悲しんでいるように見えた」って
　言っていました。それで…

　何を悲しんでいたんですか？」

俺はすごい驚いたが、急いでいつもの表情に戻し

『ごめん、答えられない。
　いつか話すから』

と言って、空き教室を出て行き、家に帰った。

あのまま翡翠くんと喋っていたら、ぽろっと言っていたと思う。

翡翠くんには嫌われたくないがための行動だった。

それが翡翠くんを傷つけているとは思っていなかった。

次の日＿＿

友達と学校に行く途中、たまたま翡翠くんの話になった。

そのとき、友達が

「その翡翠くんって言う人？
　
　性同一性障害だって聞いた事があるよ

　本当かは分からないけど…」

と言ってきた。

翡翠くんに聞いてみようかなと思いながら、校門を潜った。