噺、24 ページ24
「夜叉白雪 私の敵を倒して!」
でも、真っ黒な世界にいるのはもう嫌だ・・・・・・!
ガキィイィイッ
二体の夜叉が、激しい攻防戦を続ける
強い。恐ろしい
脳裏に焼き付く恐ろしい争い
なんとか涙を堪え、姐さんを見据える
ぬいぐるみを袖に仕舞い、刀を構えた
「姐さん・・・・・・」
「A・・・・・・そなたは優し過ぎるのじゃ 本当はこんな事したくないのであろう?私と一緒に帰ろう 私が、全て守ってやる」
だめ、駄目だ。姐さんに乗せられては駄目だ
私は探偵社員になった
二度も、所属組織を裏切る訳には
「っ」
キンッ
「見よ。この刃がそなたの本性じゃ」
私の髪が風に舞っている
「敵と見れば自分の本心を隠し直ちに殺す 交渉も脅迫も無い」
ギリギリと刃が音を立てる
「まるで夜叉じゃ」
「違う────!」
「・・・・・・のうAや そなたの気持ち・・・・・・判らぬでもない」
一度距離を置き、姐さんに向き直る
「じゃが・・・・・・無理なものは無理なのじゃ
生来の暗殺者たるそなたが以下に光を希求しようと
闇に咲く花は闇にしか憩えぬ
光を求めてもその熱量に焼き殺されるだけじゃ
何故私に判るか?
簡単じゃ 何故ならかつて────」
「!!」
「同じく光に焦がれ 焼かれて落ちた女が居た故」
姐さんも、同じ思いを・・・・・・?
「だけど、そうだとしても・・・・・・一度見た夢を頭から消すことは・・・・・・」
私、ケジメをつけるんだ
「戻っておいでA 判っておる筈じゃ」
何を云われても・・・・・・私は・・・・・・!!
「?!A、何をする気じゃ!」
バサッ
パラ パラ パラ
「「!!」」
「Aちゃんっ」
「何とっ!そなた、髪を・・・・・・!!」
落ちていく髪
花の髪留めがトサリと落ちた
「姐さんには、恩を仇で返す様な真似はしたくなかった。でも
「・・・・・・じゃが、そなたは目的の為に凡百殺戮を正当化する その本性は変えられぬ」
ヒヤリと汗が首を伝った
「でなくばそのように夜叉を武器として使える筈がない 何故なら夜叉は────そなたの両親を惨殺したのじゃから」
「「!!」」
「そんな どうして・・・・・・」
「違うの・・・・・・これは、っ!」
携帯を落としかけたが、間一髪受け止めた
キキーッ
「「!!」」
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もち(プロフ) - 言っちゃうの!?言っちゃうのか!? (2022年11月18日 16時) (レス) @page34 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
涼花凛娘(プロフ) - 更新とても楽しみに待ってます! (2018年7月6日 23時) (レス) id: ff189753ce (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 読み易かったです。更新応援してます (2018年2月12日 0時) (レス) id: 0167944eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Pleiades - すごく面白かったです続き楽しみにしてます! (2018年2月10日 21時) (レス) id: 59bc00af0b (このIDを非表示/違反報告)
うーたん - 更新頑張って下さいね (2018年2月9日 21時) (レス) id: e5cd3ad080 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:祢々切丸007号 | 作成日時:2018年1月27日 5時