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噺、3 ページ3

「疲れたであろう。私が茶を入れてやるから部屋へおいで」

わっちって、花魁の一人称じゃ無かったっけ


「もう他は下がってよい。芥川の所へ行け」
《はい!》

声のトーンを少し低くしてそうに云ったこの女の人。周りの黒服の人達は勢い良く返事をし、去っていった


芥川って、電話の相手の人かな。

「さて、行くかの」

先程とは裏腹に高めのトーンで私を見たこの人

なんだか知り合いみたいだし、名前を聞くのも気が引ける


私の手を取り、歩いていったこの人やあの黒服の人達は一体何者なんだろう


あ、何だか小説の題材に出来そうかも。

と云うより、さっき見たいな黒服の人達が私達、よりか女の人を見ると端へ避け頭を下げている

若しかしてこの人、結構偉いさん何じゃないのかな




広い高級そうな部屋

此処がこの人の部屋というものらしい


机の上に置かれているのは資料のようなもの
沢山ある。


「ちと待っていておくれ。今淹れてやるからな」

椅子に座らされ、待っていろと云われても・・・・・・


コトリと目の前に置かれた湯呑
女の人が目の前の椅子にに座った

「ほれ、疲れた時には茶が一番じゃ。」

にこりと笑うその人はやはり綺麗だと思う

「ぁ、りがとう・・・・・・」

どうも私は小説で書くのは未だいけるが、自分が言葉で表す敬語が苦手なんだ。
目上の人にも失礼とは分かっているが、使えない

でもそんな事は気にせずに

「良い良い」

と茶を啜るこの人への不信感は積もる一行


せっかく淹れて貰ったんだから、飲まないと失礼だよね

暖かいお茶

一口、ごくりと飲み込むと


「・・・・・・おいしい」


お茶の匂いが鼻から抜けて、口いっぱいに味が広がった

美味しいの一言に尽きる

「そうかそうか。美味いか。沢山おかわりが有るから遠慮せずに飲むと良いぞ」

「は、い」


私はどうすればいいんだ
この人の名前分からないし、ここが何処かも、何故私がこんな格好をしているのかさえも分からない


コンコン

誰かが扉を叩いた


「紅葉様、首領からの伝達です」


紅葉様・・・・・・?

首領って、なに・・・・・・?


「何じゃ、せっかく今はAと茶を楽しんでいたというのに・・・・・・」

扉が開き、黒服の人が入ってくる


「申し訳ありません。こちらに御座います。では、失礼しました」

この、紅葉様と云う人に封筒を渡すと、そそくさと去っていってしまった


「鴎外殿め。私とAの邪魔をしおって・・・・・・」

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もち(プロフ) - 言っちゃうの!?言っちゃうのか!? (2022年11月18日 16時) (レス) @page34 id: 6bb8b6637d (このIDを非表示/違反報告)
涼花凛娘(プロフ) - 更新とても楽しみに待ってます! (2018年7月6日 23時) (レス) id: ff189753ce (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 読み易かったです。更新応援してます (2018年2月12日 0時) (レス) id: 0167944eb7 (このIDを非表示/違反報告)
Pleiades - すごく面白かったです続き楽しみにしてます! (2018年2月10日 21時) (レス) id: 59bc00af0b (このIDを非表示/違反報告)
うーたん - 更新頑張って下さいね (2018年2月9日 21時) (レス) id: e5cd3ad080 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:祢々切丸007号 | 作成日時:2018年1月27日 5時

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