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平野紫耀side
夢かと思った。
扉が開いた先にはAがいて。
前と雰囲気変わったななんて思ってたら記憶失ってて…
何1つ覚えてなかった。
「どうして大吾はそんなこと？」
「Aちゃんはきっと自分のこと恨んでるからって。」
大吾はきっともう自分には幸せにできひんって思ったんやろな。
「でも、私違うと思うんです。」
「だって葵ちゃん、私たちはそう呼んでるんですけど、、西畑くんを見た時反応が違ったんです。
どこか懐かしそうにでも大切そうに見ていて。
きっと葵ちゃんは西畑くんのこと好きだったんだろうなって、大切に思ってたんだろうなって…」
「ねえ、葵ちゃんそうでしょ？」
やっぱりAにとって大切なのは大吾か。
俺を見ても何も思い出さないしな〜。
そんな気はしてたけどやっぱりどこか寂しくて苦しい。
「俺は平野紫耀です。」
Aの前に行って話し出す。
「大吾は昔から自分のことなんて後回しだから。それはA、君も一緒で。どうか、会いに行ってあげて、大吾にもう大丈夫だよってそう言ってあげて欲しい。」
もう2人には幸せになって欲しいから。
俺はもう充分すぎるほど2人の邪魔をしてしまった。
「分からなくてもいい。思い出せなくてもいいから。大吾にとってAが幸せでいてくれることが幸せだって言ってて。でもきっと俺のそばじゃそれは叶わないから。」
「失った記憶を思い出せるのはきっと大吾のそばにいることだから。」
もう俺は間違えたくない。
「だから行って。」
そう言うと、、
「葵ちゃん？！」
突然駆け出したA。
「やっぱりAはAだな。」
いくら記憶として覚えなくてもきっと心が覚えてた。
だから、大吾のもとに走ってるんだろうな。
「美希さん、俺をAに会わせてくれてありがとうございました。」
A君が生きていてよかった。
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作者名：ユウ. | 作成日時：2017年10月4日 21時
