愛した人は、姉を殺した人だった。 (ページ11)

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自分がこんな物騒なこと考えるなんて思いもしなかった。

人を殺そうとする意思が自分にあるなんて……

「じゃあ、ここで。Aちゃんまたね。」

「はい、由香里さん。今日はありがとうございました。」

あのあともしばらく話をして由香里さんとは別れようとした、その時。

「あ、、。うっ…」

「由香里さん？」

ある1点を見つめて複雑な表情をする由香里さん。

「どうかしましたか？」

苦しそうで辛そうで。

でも何かを必死に思い出そうとしていて。

そんな中、由香里さんは

「私、あの人知ってる。」

見つめた先にいる人を見ながらそう言った。

「え？」

その先を見てみるとそこにいたのは大吾だった。

どうして大吾がこんなところに？そう思うと同時にどうして由香里さんが大吾を見てこんな反応をするのか。

不思議には思っていたけど、
関ジュでしかもテレビに結構出てるから知ってたのかな？

この時はそのくらいにしか思ってなかった。

たまたまだと思ってた。

でも、どうして苦しそうな顔をするのかそれだけはわからなかった。