No.15 ページ15
.
『おはようございます……!』
おはようございまーすと間伸びした返事を聞きながら自分のデスクに座る。
時計を見れば始業時刻の5分前。なんとか間に合った。
「今日も相変わらずギリギリだね〜」
『あはは……』
隣のデスクの上司にちょっとだけ嫌味ったらしく言われて思わず苦笑。
「別に間に合ってるからいいじゃないですか〜。ね?Aさん?」
突然肩に手が乗ってびくりと肩が跳ねる。
後ろを振り返れば、朝からキラッキラの笑顔を浮かべる、涙ぼくろがチャームポイントのベビーフェイスが。
『お、おはようございます、、吉野さん」
「おはよ〜」
朝からこの春風が吹き抜けていきそうな笑顔。眩しい。思わず目を細める。
そのままさらっと私から離れ、部長ところへ話に行った吉野さんを目で追う女性陣。
「ほんっと、吉野さんってかわいい顔してますよね」
「営業部にいそうな顔してない?」
「わかる〜!あれでシステム開発部なんだからカッコイイよねえ」
「去年入った美人受付が告白したみたい。振られたらしいけど」
「えー?!」
みんなイケメンに関する噂話が大好物。
私は特にそんなことないので、話に加わらずに自分の席へ座る。
まあ私も最初はこんな綺麗な人いるんだな〜って思ったけど、人間姿のイツキも負けてない気がする。ちょっと並ばせてみたい。
.
458人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:熊猫 | 作成日時:2022年4月15日 18時