検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:17,404 hit

Magic 49 ページ6

.


「……二口。何やってんの」
「……」
「あ、二人とも、どーしたの?授業は??」
「それ、こっちのセリフなんだけど……」


私達の目の前に現れたのは
私がよく知る人達だった。



「赤葦さん、研磨さん……どうも」
「……なんで掴まれてるの?」


研磨さん、
逆にこっちが聞きたいです……。



「研磨、聞きたい?」
「……いい」
「いやいや遠慮しなくていいんだよ?ね、Aちゃん」
「え、はい……?」
「無理やり答えなくていいから、A」
「いやーほんとビックリしたんだよ?Aちゃんが一緒にいたいなんて言うから」
「そんなこと言ってません」


赤葦さんと研磨さんは、同時に私を見つめる。



「赤葦さんと研磨さんは、この人の発言本気にしないで下さい」
「あははっ!おもしろいね、Aちゃん」


今まで放してくれなかった腕を何とも呆気なく放してくれた、二口さん。


「教室いくよ、二口」
「はーい。さっきはごめんね、腕掴んじゃって」


__また今度ねー!

そう言って、二口さんは手を振った。



「ほら!赤葦と研磨も、手振って!」


二口さんは、研磨さんと赤葦さんにふざけて無茶ぶりを言う。



「……」
「……」
「マジか……」



すると当の本人である二口さんは、まさか二人がやるとは思っていなかったのか、無表情で小さく手を振る赤葦さんと、目を逸らしながら小さく手を振る研磨さんに驚いていた。



「ちょ、マジなんなの二人とも!
 いつも俺が手を振っても返さないじゃん!」



クスッ。

性格は全く違うのに、なんだかんだで仲良しの先輩達に、思わず笑ってしまった。



「Aちゃん……さっき、笑った?」
「あ、はい……?」


二口さん達は私を見て、目を丸くした。



「ほら、いくよ!研磨と赤葦!」
「……うん」
「……」


急に焦る、二口さん。


なんか、しちゃったっけ……?


.

Magic 50→←Magic 48



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
129人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ひつじ | 作成日時:2015年2月4日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。