Magic 49 ページ6
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「……二口。何やってんの」
「……」
「あ、二人とも、どーしたの?授業は??」
「それ、こっちのセリフなんだけど……」
私達の目の前に現れたのは
私がよく知る人達だった。
「赤葦さん、研磨さん……どうも」
「……なんで掴まれてるの?」
研磨さん、
逆にこっちが聞きたいです……。
「研磨、聞きたい?」
「……いい」
「いやいや遠慮しなくていいんだよ?ね、Aちゃん」
「え、はい……?」
「無理やり答えなくていいから、A」
「いやーほんとビックリしたんだよ?Aちゃんが一緒にいたいなんて言うから」
「そんなこと言ってません」
赤葦さんと研磨さんは、同時に私を見つめる。
「赤葦さんと研磨さんは、この人の発言本気にしないで下さい」
「あははっ!おもしろいね、Aちゃん」
今まで放してくれなかった腕を何とも呆気なく放してくれた、二口さん。
「教室いくよ、二口」
「はーい。さっきはごめんね、腕掴んじゃって」
__また今度ねー!
そう言って、二口さんは手を振った。
「ほら!赤葦と研磨も、手振って!」
二口さんは、研磨さんと赤葦さんにふざけて無茶ぶりを言う。
「……」
「……」
「マジか……」
すると当の本人である二口さんは、まさか二人がやるとは思っていなかったのか、無表情で小さく手を振る赤葦さんと、目を逸らしながら小さく手を振る研磨さんに驚いていた。
「ちょ、マジなんなの二人とも!
いつも俺が手を振っても返さないじゃん!」
クスッ。
性格は全く違うのに、なんだかんだで仲良しの先輩達に、思わず笑ってしまった。
「Aちゃん……さっき、笑った?」
「あ、はい……?」
二口さん達は私を見て、目を丸くした。
「ほら、いくよ!研磨と赤葦!」
「……うん」
「……」
急に焦る、二口さん。
なんか、しちゃったっけ……?
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作者名:ひつじ | 作成日時:2015年2月4日 18時