ある日、私に手紙が届きました。-two chapters-【HQ】 (ページ1)

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Magic 44 ページ1

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「Aの両親を殺.した犯人は＿＿
　俺、って言ったらどうする？」

「冗、談……？」

力の抜けた声で言うAに、国見はコクンと頷く。そして「第一、俺、Aの両親見たことないし」と目を逸らす。

「そっか……まあ、知ってるはずないよね」

ため息を吐き、緊張で固まった身体の力を抜く、A。

「ねえ……A？」
「どうかした？」
「……今度は俺が質問するから答えて」
「うん、わかった」

Aは、綺麗な顔の表情を崩さずに承諾する。

「もし、自分が殺.されそうになったとき
　Aなら、どうする？」

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「……私なら、
　殺.そうとしてる人にお礼を言う、かな」

今まで無表情だったAは、薄く笑みを浮かべる。
それをみた国見は、普段眠そうにしている目を見開く。でも、それはほんの一瞬だけであった。

＿＿ﾎﾞｰﾝﾎﾞｰﾝ

すると、タイミングを見計らった様に
校舎の鐘が鳴る。

「私、先に教室行くけど、国見くんは？」
「……いいよ、先行ってて」
「わかった」

Aは、国見に背を向け教室へ急いだ。

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