わたしが選ばれた理由、それは４【オリオンの刻印】 (ページ9)

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こんにちは、未来ページ9

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!! attention !!

夢主ちゃんのネタバレが少々あります。
ネタバレが不快な方は、読み飛ばしても大丈夫なので避けてください。

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「さっむ……」

ランドリールームから洗濯カゴをいくつか持ち出して宿舎の外へと出れば、遮るものが何も無い湖の上を通過した冷たい風が、美琴に吹きつける。
高い位置にあるキャンプの階段頂上から真っ先に目に入った空には、先ほどの天気予報通り分厚い灰色の雲が現れ始めていた。

「雪、か……」

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「俺たちは家族だ。
　人にどうこう言われようが関係ない」

＿＿そうだろ？"兄貴"。

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「……元気にしてるかな」

風に靡かれた髪をそっと撫で、視線の先の、青く澄んだ湖を朧げに見つめる美琴。

そういえば『あの時』も、雪が降る寒い日だったなぁ……。
死ぬほど寒い日だったのに雪合戦やろう、なんて誘いやがって＿＿＿＿

「ははっ……懐かしいな……」

一つ思い出せばその後は歯止めが効かず、次々と昔の記憶が蘇って思わず笑みが溢れる。

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「日本代表！？マジか！！おめでとう兄貴！！！」

＿＿母さんと父さんに連絡しねぇと！

俺の日本代表選手入りが、テレビの放送で正式に発表された日＿＿。一緒に家で留守番してたアイツは、自分の事のように喜んでた。

「存分に、サッカーを楽しんでこいよな！」

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「私の計画の『駒』となっていただけませんか？」

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「……ああ、もちろん」

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そしてあの日は、
初めてアイツに嘘を吐いた日だった＿＿＿＿。

「いた！美琴さーん！」

後からかけられた声で現実に返った美琴は、明るい声の方へと振り返る。
「俺たちも手伝います！」笑みを浮かべ、駆け寄ってくる坂野上。そして彼の後に続くのは、ポケットに手を入れて「さみぃ…」と気怠げな灰崎と「ロシアはもっと寒いよ」と言いながらも上着のジャージのチャックを首元まで上げ、そこに顔を埋める一星の姿があった。

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ちょっとだけ、夢主ちゃんのネタバレ。

性別、性格は違くても過去の設定は変わりないので、ほんの少しだけ(笑)

注意事項で本編には関係ないと記したことにつきましては、本編でも順を追って同様に判明させていく内容ですので、そのように書かせていただきました。

(番外編は思ったより長く続きそうですが、最後までお付き合い頂けたら幸いです。)

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