空想を創り出す芸術家 (2) (ページ18)

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椿くんのお兄様の話ページ18

✤

『流石椿様新城の跡を継ぐのは椿様ね』

『それに比べて彼岸様は』

『確かに彼岸様も優秀だけれど…椿様の方がね』

うるさい

そんなのわかってる

俺なんかより彼奴の方が上だって

でも…なんでてめぇは

｢アイドルなんかやってんだよ！｣

『椿様は名の通りの御方だ』

『椿の花言葉のような御方だ』

『彼岸様も名前の通りの御方だ』

『彼岸花の花言葉のように御当主様も奥方様彼岸様には愛想を尽かし諦めているらしい』

『彼岸花の花言葉にも｢あきらめ｣があるし名の通りのね』

まるで最初っから期待していないかのような名前

それに比べ彼奴は椿は

名の通りの人間だ

髪は白いそれはもう美しく申し分のない魅力
白い椿の花言葉にも｢完全なる美しさ｣｢申し分のない魅力｣がある

目は赤くそれはもう気取らない優美さ全てを見通しているかのような赤い色
赤い椿にも｢気取らない優美さ｣とゆう花言葉がある

俺達の一族は神に贄を捧げる一族だけど
俺は思う

神は不公正だ

椿の花言葉の殆どに｢控えめ｣がついている

お前と同じく目の色を持っている俺は

お世辞でも綺麗とは言われたことがない

あいつは控えめに言われても

｢綺麗｣だの

｢美｣だの言われている

でも今テレビに映っているお前は

家にいる時のような無表情じゃなくて

全てを見通しているかのような暗い赤の瞳でもなくて

年相応の表情をしていた

だから何度も思う

｢…俺はお前が嫌いだ大っ嫌いだ｣

彼奴(弟)に嫉妬するなんて俺(兄)として情けない
✤

追加設定
お兄さんの名前は｢彼岸｣
新城彼岸くんです
容姿は髪色が白で目の色が赤
髪型は椎名ニキくんみたいな感じだけど結った髪は後ろ
性格はプライドがちょい高い