第29話 髪紐 ページ30
それはショッピングの日に遡る。
「ゾロさんが腕に巻いているバンダナって…」
ゾロさんの左腕に巻いている黒のバンダナが気になり質問してみた。
お洒落…しそうなタイプには見えない。
「あぁ、これか。頭に巻いて戦うと集中できるんだよな」
「そうなんですか」
バンダナ巻いたゾロさん見てみたいなぁと思っていると
「Aは戦う時とかその長い髪どうするつもりなんだ？」
言われるまで考えても居なかったがこの髪の長さだと戦いにくいだろう。
「バッサリ斬るか？」
そういいゾロさんは刀を少し鞘から引き抜く
「じ、冗談は辞めて下さいよ…それに怖いですし」
「ん〜やっぱり、髪紐で結うとか…」
そんな事を話していると
「あっ…」
それは緑と黒、2色で編んだ髪紐。
緑色は前まで…というか今までは嫌いな色だった。
ゾロさんに……言われてから好きになれた。
「Aちゃん〜！」
ナミさんに呼ばれ
「は、はい！」
ナミさんの方に私は駆けて行った。
その時以来。
「あの…これって______」
「俺が傍に居ても守ってやれないかもしれねぇ」
「いざという時はそいつ髪に結って自分の身守れ」
それはゾロさんの優しさ。
「…」
「ゾロさん。髪紐ありがとうございます！」
ゾロさんから貰った髪紐をゾロさんみたく腕に巻く。
「これならいつでもすぐに戦えそうです」
緑と黒の配色がゾロさんらしく感じる。
「てめぇはまだまだ半人前だが雑魚くらいは倒せるだろ」
「まぁ...いざとなれば」
「俺が手ぇ貸してやるよ」
「ふふっ」
そんな会話をしていると
「チャペル島が見えてきたわ！」
「おおぉ！！早く上陸しようぜ！肉！肉！！」
ルフィさんのワクワクした声も聞こえてきた。
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作者名：ベリー | 作成日時：2023年11月8日 15時
