第７０話「３つ」 ページ25
■in蓮の自宅
高級マンション最上階を全て陣取って生活して
いるみたいだ。
隣り同士の壁抜き取って、全部繋がって部屋が広すぎる。←
現在、蓮の自宅にお邪魔している。
(お邪魔したくなかったけど)
生活感なさすぎだろ。
冷蔵庫もテレビも何もない。
あるのは恐らく裏の仕事ように使うと思われる大量の
コンピューターと、配線ケーブル。
モニターが壁に設置してあって、監視カメラの機能に
なっているみたいだ。
A「調べるって、やっぱ素性とか？」
俺の質問に蓮は答えなかった。
蓮「…とりあえず、まずは澪の情報を消さないと」
A「て、言うと？」
何の情報かイマイチ分からない。
住所については出てこなかったはず。
蓮「…監視カメラの映像」
A「あぁ…そういえば、消さないとまずいな」
カタタタッとキーボードを打ち込み、画面上に流れる
数字や言葉。
それを全て目で追い、両手で操作している。
証拠隠滅を図りながら、蓮が俺に言う。
蓮「今回の件に関して、Aはどう考えてる？」
A「え…そんなこと言われてもな……」
実際、澪との出合った時のインパクトで頭が…←
俺が言葉に詰まっていると、言い方を変えて質問
をしてきた。
蓮「今は情報が少ない。あの２人の意味ありげな会話も
気になるしね。で、私が知りたいのは３つ」
A「３つ？」
「うん」と頷いて、間を置いてから、
蓮「大体、澪のことを利用って言ったって何をどう
利用するかが分かってない」
A「それは確かに…。あ、じゃあ。一つ目は何に
利用するか？」
蓮「そう。それと、利用には必ず目的がある」
利用と、目的。
あと１つ。
蓮「あとは、あの２人が澪を利用して出る利益」
A「…その３つが確かに分かってないな」
蓮「やっぱり調べても出てこない可能性も出てくる」
A「じゃ、どうするんだ？」
そう言った俺に、チラリと蓮が見てきた。
え、待て嫌な予感しかしないんだが。←
蓮「そのための君だよ。情報はハッキングが現代的
だけど、目で見て確かめる必要もあると思う」
A「……それ、俺がやるの？」
蓮「うん」
シレッとした顔で頷く蓮。
最近の中学生は無理難題を押し付けるな←
……✂……✂…
疲れたお。((
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作者名：あまぐり(天樂) | 作成日時：2015年2月13日 19時
