終速2メートルの恋 3

#121 ページ43

【高橋由伸】









カキーーン...ッ...








菅「よし、よしよしよし...よし、」
林「オッケーオッケーオッケー....」








陽が高く上がったセンターフライの
落下点に、余裕を持って入って








陽「_______...っ、ヨッッシ！！！」








ワァアアアアアア！！！！
ファンの皆の声が、神宮にこだまする






【史上初！菅野智之！！csでのノーヒットノーラン達成！！！！！】







林「おしゃ！！！ナイスピッチ！！！！」
菅「おっしゃ！！！ナイスゲーム！！！！」







菅野と小林が、マウンド上で抱き合う
それを見て周りも集まる







村hc「んん！よかったわよかった！！」
井端「取り敢えず...ふぅ、ね。」

由「...あぁ。」








俺自身も、周りの首脳陣と握手を交わす








間違いなく、今日のMVPは菅野
ナイスゲームとしか言いようがない、最高の試合だった









.









..









...









....









.....









パシャパシャパシャ____








由「________...。」

『由伸監督〜〜！昨晩の報道は本当なのですか？』
『ファンの方の気持ちはどうすれば？』
『監督辞退とはこれを見越してのことだったんですか〜？』








警備員「ここは関係者以外立ち入り禁止で...！！」

『隠し子がいたということは知っていたんでしょうかーーー！？？』
『お相手の方は10歳年下だそうで！！！？』
『自分勝手とはお思いにならないのですかー！？』









神宮球場関係者駐車場出口








おびただしいほどのマスコミが、俺を囲む
フラッシュとマイクが行く手を阻む

身動きがうまく取れない






.








警「と、とりあえず中に入って！裏から出てください！！」
由「はぁ...。」







警備員の指示で、もう一度神宮の関係者区域に足を運ぶ
暗い、静かな廊下を歩く自分の足音だけが、こだまする

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