終速2メートルの恋

#31 ページ31

Side 菅野智之






俺はあの子がキライ





.





宮國「いや〜〜、小鳥遊さんのインタビューの日は練習に身がめちゃくちゃ入る...。」

小「ふふっ、いつもそうして下さいよ〜〜笑笑」



池田「あっはっは〜〜笑笑 そうなんすよ〜〜」

小「やっぱすごいですね〜〜池田選手」







.






いやあいつらバカなの？

若い選手はみんな小鳥遊に夢中だし、先輩方もみんな「あの子は可愛いよ」って言ってるし





俺には、全くわからない






小「菅野投手〜！ 今日もナイスピッチング期待して
ま...



菅「期待すんじゃなくて取材してください。っていうか、今日は内野の取材なんじゃないですか？


ちゃんと担当のとこ行ってくださいね。」







小”あはは....厳しいなぁ、菅野投手笑笑”






...





小“え、坂本選手？”

坂“ん、あぁ....これ、あいつのカイロやねんな笑
やから、届けに行ってくるわ、寒いし。”





あのあと




俺は、ベンチにあった飲み物を飲みに行こうとして、ベンチに入りかけた時






.






小『...じゃ、.....。』





見た。






グシャ....

ボタボタボタ....





紙コップにいっぱいに入ったカフェオレを、容赦なく握りつぶす小鳥遊

手からは大量のカフェオレが流れおち、湯気が立ち上る






菅『っ、は....？』





訳がわからなかった。





そんな、沸騰しきったほどの熱さじゃないから大丈夫だとは思うけど

間違いなく、火傷するはずだ





...






小”肌が弱いんです、私。 しもやけが酷くて...あと、ちょっとのストレスでも手に蕁麻疹がでたり...”






勇人さんと話しているのが、たまたま聞こえた時

あぁ、こいつはヤバいやつだなって思った






元から、なんか無理だな、あの子
とは思ってたけど





まさか、こんなになんて






.






別に、これを誰にいうって訳じゃないけど






菅「ちょっと...監視してないと。」





誰かに、悪影響さえなければ

#32→←#30

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す