終速2メートルの恋

#29 ページ29

「....。」






A「坂本くん、もう今年で30だからねぇ〜〜笑」
坂「いやもう、オッサンすよ笑笑」





PM10:30

宮崎最後の練習





選手たちは、現在ノックの時間。
その合間を縫って、Aさんが取材してるんだけど...





.





亀「どーないした、子犬ちゃん！」
「わ、わっ！....わ！！亀井選手っ....！！」






亀”いやびっくりしすぎ笑笑”





と、ケラケラ笑って後ろから話しかけて来てくださったのは亀井選手。





こ、子犬て....

だから私身長高いって....






亀「ん、取材は？ さっきからずっとベンチの壁のそばにおるけど。」

「うぐ...。」





そうです。

さっきから、私は壁のそばで坂本選手を見つめ...いや、凝視してました。






いや、今日は私、内野の取材しなきゃだし

頂いたレモンティーも美味しかったし(市販だけど)

なにより、坂本選手の優しさに癒されたし






.






「お礼を....言いたくて。」


亀「俺にか「ちがいます。」






亀”冗談にきまってるやん....。”





と、少し肩を落とす亀井選手。
いや、間違いなく違うでしょ笑





.





亀「....勇人？」
「うぇ！！？」





“ハハハッ、あーたりー”

と、ニコッと笑う亀井選手。





な、なんでなんでそう思って！！？





亀「いや、ずっと勇人の方みてるやん笑」
「う、あ、そ.....うぅ。」





うぐ....見られてたかっ...。




私の(みっともないみすぼらしい)様子を亀井選手がずっと見ていたと思うと、めちゃくちゃ恥ずかしいです....





....他の人には見られてませんようにっ






.





亀「ほら、モタモタしてるから、

.....なんやっけ、小鳥遊ちゃん？が、取材入ったやーん。」

「え。」





ばっ





と、後ろを振り向くと、仲睦まじく話す小鳥遊さんと坂本選手。

う、ステキなお二人....





.





亀「はやく話にいかな、あの子に勇人獲られるで？」

「....ん？」






とら、れる？

な、どういう....





亀「ほんじゃあ〜〜、また外野の取材の時はよろしくやで〜〜」

「あ、ちょ、かめっ......い、選手。」





そう言って、亀井選手は外野へと駆けていった。





獲られ、る....？

#30→←#28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す