終速2メートルの恋

#25 ページ25

坂「わ〜〜、もう、アホか。」
「す、すみません拾います....。」






坂本選手は、ベンチに座ったまま屈んでカイロを拾おうとする。





やらかしたやらかした...

私がそう思いながら、かがんでカイロを取ろうとした時





.





小「....はい、坂本選手。」
坂「....あ、ありがとうございます。」





いち早くしゃがんでカイロを拾い、坂本選手にカイロを渡す小鳥遊さん。




.




少し上むき加減で坂本選手を見つめる小鳥遊さんの眼は、とってもキラキラしてて素敵

そして、それを見下げる形で小鳥遊さんを見つめる坂本選手も、劣らず素敵である




...まさに、お似合いだなぁ





.





小「Aさんっ、あの...建山さん、呼んでるって....。」
「......へ！？ あ、あぁ！！」





少しぼーっとしてたみたいだ。

ん、いや...二人に見とれていたと言う方が正しいのかな





「ご、ごめんね！！ そ、それじゃあ坂本選手、小鳥遊さん！！」






そう言い残して私は二人の元を後にした。





___

Side 坂本勇人






小「...寒いですね、今日。しもやけできちゃいそう...。」





隣で、えーと、小鳥遊？は、どこから出てきたかカフェオレを両手に持ち、

ふーっ、と、それを冷ます





いや、そんなことより....




.





坂「....あいつ、カイロ全部忘れてった。」





こんな寒い中やったら、やばいよな...。
あんなちっちゃい手、すぐ しもやけなる。

いっぱい、メモとかとるんやろうし





小「え、坂本選手...？」

坂「ん、あぁ....これ、あいつのカイロやねんな笑
やから、届けに行ってくるわ、寒いし。」





俺は後少ない休憩時間の中、えーと...

名前なんやったけ....(←最低)





子犬を、探しに行くことに。





いや、どこ行ってんあやつ....。








.






小「.....。」





...ぐしゃ

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