全部盗んで、怪盗さん【2j3j】

#作戦 ページ44

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突発で思いついたお話です。
好きな子に振り回される渡会見てみたーい！！(切実)



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剣「ほんとにやるんですか」

『やる、落としにかかる』





コソコソと話しながら渡会さんの方をちらりと見る。風楽さんが話しかけていて、力なく笑いながら何かを話していた。唯華は我関せずって感じでぼーっとどこかを眺めていた。やる気ないな。

私はサービスで貰ったケーキを1口頬張る。これが作戦開始の合図。口元にわざとクリームをつけて、そのまま食べ続ける。




剣「丘野さん、ほっぺにクリームついてますよ」

『んぇ、どこ？剣持くん取って』

剣「はいはい」




剣持くんはそう言うと、腕をスっと伸ばして私のほっぺについたクリームを指で掬った。なかなかに距離が近くて、少しだけ恥ずかしい。でも渡会さんの気を引くためなら。多少の無茶ならできる。

風楽さんに丁度のタイミングでこっちを向かせるように言っておいたから多分成功してるはず。




『ありがと』

剣「この前もやってたでしょ、治せよ」




そう、今回の作戦は他の男と仲良くさせてるとこ見させて嫉妬してもらおう作戦。今日は元々拗ねてるから効果あるか分かんないけどやってみたくなっちゃった。好きな子はいじめたくなるみたいなノリ。





剣「僕、そろそろ帰りますね。夜剣道あるんで」

『そっか、またね』

剣「椎名、いくぞ」

椎「へーい、じゃあなぁA。また明日」

『ばいばーい』






2人は作戦通り、というか元々帰る予定だった時間になって、2人して帰っていった。ありがとうございました〜と風楽さんの元気な声がお店に響いた。多分唯華、剣持くんのことゲーセン連れてきそうだな。暇そうだったし。




風「A、また連れてきなね！あ、僕ちょっと買い物行ってくるから、ひばと留守番しといてくんない？」

『ん、分かりました』




すぐ帰ってくるから！と風楽さんもカフェを出ていった。渡会さんと2人きり。さてどう話しかけようか。




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