興味が無いので。3 ＋ 番外編【knmc】

94.違和感 ページ4

knmc side

今日はA、叶くん、葛葉、さくゆいの6人で夏祭りに来ている。今は適当に座って手当り次第買ったものを食べている。めっちゃ楽しくて今年1の青春。

だけど少しだけ違和感を感じる。

まずは、いっつも遅刻する葛葉が集合時間より前に居たこと。改心したのかもしれないがめちゃくちゃ違和感がある。

2つ目、笹木の声が一生震えてること。最初は浴衣で寒いからだと思っていた。明らかに目を合わせてくれないのも怪しい。



なにか隠し事でもあるのか？



そう思ったけど他4人は至って普通。いつもよりテキパキしてるくらいだ。



探ってもいい事なさそうだな。



僕はそう判断して、違和感を口に出さないでいた。

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You side

『叶さん、時間は？』

私は皆が食べ物に夢中になってる間にこっそりと叶さんに耳打ちをする。

時間が少しでもズレるとサプライズが面白くなくなってしまう。だから今日はスケジュールを決めてあった。叶さんは時計を確認して耳打ちをしてくる。

叶「時間まだ早いくらい。でも何あるかわかんないし、そろそろ移動してもいいかも」

『ん、了解です』

私は1度息を吐いて、少し大きな声を出す。人混みで私の声が聞こえないかもしれないから。

『ねー皆！私さ、花火が1番綺麗に見えるところ知ってるんだよね。人も少ないし、絶景だから。……今からそこ行かない？』

予定通り提案する。

椎「行きたーい、人混み疲れてきたしなあ」

叶「さんせーい」

笹「え、ええんやない？」

葛「早く……ここから抜け出させてくれ……」

咲ちゃんだけなんか返事おかしかったけど気にしない。4人が賛成してくれるのは作戦のうちだ。

『刀也は？いーい？』

剣「全然いいですよ、ここで見てもいい花火見れなさそうですし。」

サラッとOKを貰えた。よし、じゃあ後は誘導だけ。

『じゃあ、向かおっか！』

椎、叶「「おー！」」

みんなで食べていたゴミを片付け、移動を始める。

私は道案内係だ。

『ここから５分くらいのところだからすぐ着くよ、頑張れ』

今は私と刀也で先頭を歩いて、後ろでやいのやいの4人が騒いでる感じだ。

剣「A、よくそんなとこ見つけましたね」

『あ、あぁうん。昔家族と毎年そこで見てたの』

剣「？そんなことありましたっけ。」

間違えた、めっちゃ語弊のある言い方しちゃった。慌てて訂正する。

『あぁ、剣持家の方じゃなくて…本当の家族の方、ね』

刀也の顔が、焦りの表情に変わった。

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