興味が無いので。2【knmc】

72.カバンの宅配です ページ30

kne side

教室に戻って、先生に事情を伝える。教卓、みんなの目の前で話すからの視線を感じるがAちゃんのためならなんだってする。

Aちゃんのカバンをとって、教科書を適当に詰める。ポケットでスマホが震える。どうやらしぃしぃがLINEしてきたらしい。

椎《A、熱あったん？》

バレないようにこっそりと返信を打つ。

叶《うん、38℃くらいあった》

椎《まじか、お大事に伝えといてや》

叶《り》

しぃしぃとの会話を短く済ませてAちゃんのリュックを持つ。親多分まだ来てないでしょ、と思って水を買ってから保健室へ向かった。

保健室をノックする。反応は無い。ドアを開けて中を除く。

叶「健屋せんせ〜い？」

やっぱり反応はなくて、職員室に電話でもしに行ったんだろう。

僕はAちゃんが寝ている所のしきりのカーテンを開け、中に入る。なるべく頭に響かないように小声で話す。

叶「Aちゃーん…カバン置いとくね」

そしたらうっすらと目を開けてこちらを見てきた。起きてたんかい。

『かなぇさん…？』

とろんとした目、口調もいつもより溶けてる。

叶「うん、そうだよ。カバン届けに来た。」

『あ、ありがと…』

叶「しんどいでしょ、先生来るまでいるから…寝な？」

そう言って手を握る。Aちゃんは赤ちゃんの反射みたいに手を握り返してくる。熱い。

『ぅん…おやすみ』

叶「おやすみAちゃん。ちゃんと寝なね。」

73.手の熱を感じて→←71.熱測る時えっちかった。

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