興味が無いので。2【knmc】

59.気まずいって ページ16

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本編おかえりです
頑張れ剣持兄妹

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you side


17:00


こんこん、と病室がノックされる。看護師さんは声掛けてくれるし、今の時間帯なんて刀也しかいない。


『ど、どうぞ〜……』


声が震える。こんなん緊張バレバレだ。
ドアが静かに開けられて、刀也が入ってくる。
私はベットに座っていて、刀也はベットの横の椅子に座る感じだ。

剣「……どうも」

『ど、うもです』

沈黙。めっちゃ気まずい。どうしようどうしようとパニックになってくる。

刀也はこちらをじっと見つめて黙ってるから余計に怖い。なんか喋れよ。私は目を合わせることが出来ずに下を向いていた。

剣「……怪我」

『え？』

剣「怪我、だいぶ治りましたね」

ようやく刀也が口開いてくれたから、少しだけ安心する。

『う、うん…まだ擦れたりしたとこは痛いけど…』

剣「そっか……良かった」

そう言って刀也はまた黙ってしまう。私も俯くことは無かったけど、なんて言っていいかわからなくて、黙っていた。

さっきとは違って不思議と気まずくはない。
そうだ、聞かなきゃいけないことがあった。

剣「『あの…』｣

声が揃った。お互い譲り合って、刀也から話すことになった。何を話されるかわかんなくて、少しだけ身構える。

瞬間、刀也に抱き締められた。椅子が倒れて床に転がる。

『……はぇ』

刀也の顔が見えない。アメジストみたいに繊細な髪の毛が肌に触れてくすぐったい。

剣「……ごめんなさい。今までのこと、許してくれとは言いません。でも、でも…少しだけ話を聞いて欲しい。いいですか？」

抱きしめられてしばらくすると、刀也はぽつぽつと話し始めた。その声は震えていていつもの刀也じゃない。

『……うん。』

私は少し緊張しながらも、耳を傾けた。

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