重力使いの双子の弟【ツイステ】【文スト】

蔭が1つ ページ2

ＮＯside



鏡の間に仮面を付けた男、この学園の学園長ディアクロウリーがいた


クロウリーにしては珍しく、監督生が帰る方法を探して再度鏡の間に来ていた


だがどうやっても方法は見つからずじまいだった


結局いつも通りか、と思いながら鏡に背を向けると闇の鏡が水面のように揺れた

パシャンと水から出るような音がしてクロウリーが再度鏡の方を向く


そこには息の切らしたガタイのいい男が座り込んでいた


ハァハァ、と息を切らして周りを伺う男と目があうと声を荒らげて話しかけてきた


「お、おい！こ、ここは何処なんだ！」

少々涙目になっている

クロウリーは戸惑いを隠せないままここはどこかを伝えた

クロ「ここはナイトレイブンカレッジ、魔法士養成学校........ですよ........」


すると男は一瞬のうちに笑顔になって更に声を荒らげて高笑いをした


「アッハッハッハッハッ！！もうこれで助かる！！あんなやつらから逃げ惑わなくてももういいんだ！！」


クロウリーは相変わらず何がなんだか分からない顔をしている


男がまだ高笑いを続けているとまた闇の鏡が水面のように揺れた


こつ、と足音がして男が振り向く


高笑いをしていた男の顔は直ぐに真っ青になった


あ、という声を出す暇もなく黒い得体の知れないものに宙吊りにされた


そして壁に打ち付けられた


男は息を詰まらす

男の鼻からは鼻血が出ているそれほどの衝撃だったのだろう


「お、おい！仮面を付けたあんた
お願いだ助けてくれ........！！」

動けない状態のまま涙でぐしゃぐしゃの顔でクロウリーの方へ助けを求める

コツ、コツ、コツと歩を進める音がする


ふわふわとした短い髪の毛に帽子を被っている小柄の男



そう、中原Aだ

男の方へゆっくりと歩き、ダン！と男の横にある壁を蹴りつける


『俺たちマフィアから逃げ切れるとでも思ったの？アンタ、結構頭弱いんだね』


床にだらんと垂れている男の手を踏みつける


「ｱ”ｱｱｱｱｱｱ!!!!!!!!」

グリグリと手を踏みつけられ痛みで叫ぶ男


足が離されるとふー、ふー、と息を荒らげながら中原Aを睨みつける


「ど、どうしてここまで来れた！」


『........さて、なんでだろ』

何もなかった足元からある1人の男を取り出す


男にとっては見覚えしかない男だった


自分をこの世界に連れてきた異能力者張本人だ


だらん、と顎は外れていて胸には3発の弾丸の跡があった



もう息をしていない

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