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no-side
タタタタタっ。
秋風が少し肌寒くなってきた季節。
青く澄み渡る大空の下、必死に何処かへ駆け走る少年が居た。見たところ4歳ぐらいだろうか。汚れを知らない少年のオッドアイはとても美しい。
風に揺られる少年の髪。
｢お薬屋さんお薬屋さんー！｣
笑顔を浮かべる彼には、姉のことしか頭になかった。姉を想う気持ちだけが詰め込まれギュウギュウになるくらいの脳内。
早く薬を買ってねーねに届けてあげなきゃ！
純粋無垢な少年のそんな気持ちは、果たして叶うのだろうか。
｢旨そうなぁ………ガキ…見ぃっけ｣
残念。
どうやら、
｢いただきまぁぁあす!!!｣
叶わないらしい。
｢へっ｣
ドロロロロ!!
突如として少年に襲いかかった黒く汚れた大きな影。全身が液体のような、流動体であるその体は、一瞬にして少年を呑み込んだ。
紅葉のような手のひらも。
小さく拙い両脚も。全てが。
｢んん、んんんっんー!!!?｣
必死に抗おうともがく少年。
ヂャパ！ スカっ。
ヂャパ！ スカっ。
しかし、駄目だ掴めない。
｢んんんぅ!!｣
｢大丈ー夫。暴れないで。
すぐに楽にしてあげるからねぇ…｣
｢んーっ!!?｣
離して！
楽って！？
心の中で死にものぐるいに叫ぶ少年が声は、勿論誰にも聞こえない。
誰にも。このヴィランにも。
｢ありがとうね坊やぁ…………｣
ニヤっとほくそ笑んで、少年と目を合わせる。
そのありがとうが意味するところは何なのか。
恐らく、捕まってくれてありがとう。
食料になってくれてありがとう。
と、そういう事だろう。
幼いながらもそれを理解した少年の目尻からは、じわりじわり。と透明な涙が溢れ出して来た。
(やだ……っ、やだよやだやだ！ まだ死にたくないよ！ まだねーねと一緒にいたい！ お薬…まだねーねに渡してあげてないのに!!)
ポタっ─。
涙が、地面に丸い染みを作った。
｢さぁ、そろそろかなぁ？｣
｢！？｣
｢そんなに怯えないでよー。大丈夫だからさぁ｣
今度こそ殺される。
死んでしまう。
悟った少年はまたもがき始めた。
─嘲笑うかのように、いとも容易く少年の動きを封じるヴィラン。力の差はこんなにも明らか。
(もう………………、だ、め…)
閉じていく。
(ごめん…なさい…………)
閉じて、いく。
(……ねーね)
瞼を完全に閉じかけた。
その、瞬間だった。
ブォォオオオオォ!!!!
｢私の弟に、何をしているの｣
ヒーローの登場である。
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よる。(プロフ) - りんごさん» りんごさん…！！本当にいつもありがとうございます(´；ω；`)りんごさんの一つ一つのコメントに癒されています… 私も大好きです！では！ (2017年9月25日 18時) (
レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - よる。さん！番外編お疲れ様でした！うん。大好きです。はい。←ぇ 大好きです！では！ (2017年9月25日 1時) (レス) id: 1a1ba15a63 (このIDを非表示/違反報告)
剣楽さん家のメロンパン(プロフ) - よる。さん» 頑張れ！親衛隊はいつでもいつまでもよるのことを応援してるよ！！応援してるよ！！ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 7da4a64e57 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - ありさ06アレンさん» ありささん２度目のコメントありがとうございます…！本編の方に集中して頑張っていきますのでどうぞよろしくお願い致します◎ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - yuriさん» ゆりありがとー！！やっと完結できた…！これからも頑張るね！応援よろしくっす( ω )！ (2017年9月20日 18時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年1月31日 17時
