姉愛［208］｡キノコ頭｡ ページ8
──放課後。
いつも通り身支度をして、先程時間ピッタリに終わらせた調査表を眠そうな相澤さんに手渡しする。そう言えば近頃あまり喋ってなかったような。とか。
だるそうに髪をかく彼を見て、思った。
｢ご苦労さん。相変わらず仕事が早いな。合理的で助かる｣
｢普通だよ。……相澤さんもお疲れ様｣
｢嗚呼。A、一ついいか？｣
スっ。相澤さんの目の色が変わる。
何か大事な事かと構えた。でも。
｢あの2人、黙らせてくれねぇか｣
拍子抜けした。
あの2人、私に頼む2人と言えば一つしかない。
見ないように聞かないようにしていたのに相澤さんに頼まれちゃ現実逃避出来なくなる。
｢……………｣
アレを。
｢おいキラキラヒーロ｣
｢うわあああああああ｣
｢やいキラキラヒー｣
｢ああああああああ｣
｢キラキ｣
｢があああ｣
｢キ｣
｢あ"あ"あ"あ"｣
全く学習しない馬鹿共を。
｢いい加減言わせろよ涼羽｣
｢いい加減止めてくれるなっちゃん！？｣
｢いい加減静まろうか2人共｣
ゴツンっ！！
｢いだぁ！？｣
｢く……！｣
水色と黒の頭に、それぞれ拳を落とした。
涙目でしゃがみこむ涼羽と
無言で自身の脳天をさする梛。
そんな捨てられた子犬みたいな目で私を見ても、柔らかい言葉なんてあげないからね。
職員室で子供みたいに騒いでる君達が悪い。
ぷいっと腕組をした。
｢次は無いからね｣
｢すみませんAさん｣
｢ごめんなさいでした…｣
素直に頭を下げた2人。
を、とてもにこやかに見つめる
香山さんやひざしや他の教師達。
何故か私も、少しだけ穏やかになった。
こんな風に騒いでじゃれ合う涼羽と梛を久々に見たからか、いや、きっとそうなんだろう。
笑ってしまいそうになるのを必死に抑えた。
─時。
｢轟先生はいらっしゃいますか!!｣
ビクっ。
先程の涼羽の声に負けない、寧ろ勝った大声が職員室にこだました。
その声の主に応えるため、振り返る。
｢私に何か用かな。通形｣
問いつつゆっくり歩み寄る。と。
少しだけ眉を下げて口元は笑ったまま。
｢昨日親友からメールが来たんだよね。
1年の緑谷君という子に指名を入れたって｣
｢！ ……それって影のビッグ3とか言う？｣
私の推測は的中したようで、
通形の表情がパァっと綻んだ。
｢そうですそれ。とってもマイペースで人が苦手な騰亜っち！｣
｢あのキノコヘアーの子だよね｣
｢そうそう黒髪の！ 女子のような！｣
うん。それは失礼じゃないのか。
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よる。(プロフ) - 鈴里風夢さん» コメントありがとうございます！作品を好きになって貰えてとっても嬉しいです(`・ω・´)これからも頑張ります！続編行きますよー！！！ (2017年10月20日 18時) (
レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - すごくおもしろいです！！この作品大好きです！続編楽しみに待ってます！！ (2017年10月17日 1時) (レス) id: 442db9e64e (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - りんごさん» り、りんごさん…！いつも熱い応援ありがとうございます(´；ω；`) 遂に６ですね…早いものです… これからも頑張ります！私もりんごさん大好きですよ！！ (2017年10月13日 13時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - あわわわわ、遂に６になるのですね。凄いです・・・！よる。さん、愛してます←ぇ ごめんなさい、大好きです。はい。これからも読み続けます！では！ (2017年10月13日 1時) (レス) id: 1a1ba15a63 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！この調子で頑張っていきます！物凄い亀更新ですぜひぜひ待ってやって下さい… 頑張りますー！！ (2017年10月12日 20時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年7月24日 16時
