姉愛［239］｡演習試験｡ ページ39
消太side
筆記試験終了後。
いよいよ演習に入る。
｢遅いなぁA君達｣
脚をぷらぷら遊ばせてぼやく校長。
俺の右肩に座っているのでその振動がモロに伝わってくる。文句は言わないが気分はあまり良くない。
…早く来てくれA。
｢お。あの赤髪は─｣
｢A姉ー！｣
機嫌が回復した校長の言葉を遮ったその声。
ピューっと俺達の横を駆け抜けて行った。
｢そこまでだ。止まれ愚弟｣
ふっと黒い丸頭が影を出す。
｢っテメェ剣楽……｣
｢弟だからってAさんにベタベタするな｣
｢テメェこそ他人の癖に馴れ馴れしくすんなよ｣
｢あ？ 俺とAさんがどれだけ親密か語り尽くすぞ｣
｢あ？ 俺がA姉とどれだけ相思相愛か語り倒すぞ｣
終わりの見えない茶番。
を引き気味に傍観する生徒達。
仕方ないと言った感じで、終止符を打ちに俺の元まで歩んで来るAはやはり誰よりも合理的だと思う。
あー言うとこは成長してねぇな剣楽…。
｢ごめんね相澤さん。遅くなって｣
｢いや。せいぜい1分だ。気にするな｣
手触りの良い赤髪をひと撫でしてやる。
｢相澤先生が遅刻を許した！？｣
｢その上頭ポンポンだと！？｣
大袈裟に驚愕する芦戸と上鳴。
お前ら後で痛い目見るからな。
｢それで、私は何をすればいいの？｣
キョトン。
少しだけ抜けた顔で訊いてくるAに胸が締まった。俺らしくないその感覚に目を逸らす。
おもむろに髪をかいて。
｢嗚呼、お前には助っ人を任せたい｣
｢助っ人？ 生徒達側につくって事？｣
｢そうだ。もし生徒等が壁にぶち当たった場合はそれを手助けしてやって欲しい｣
言うと芦戸を筆頭にワっと盛り上がる。
｢轟先生が味方とか負ける気せぇへん！｣
｢100人引きじゃんイェイ！｣
｢これで不合格は免れたね！｣
｢ゲームで言うお助けキャラみたいだな！｣
麗日、上鳴、葉隠、砂糖が順番に湧く。
とは反対に首を捻っている数名。
頭の強いメンバーだ。
それに応えるように口を開く。
｢言っておくが勝てない、逃げられないからAが敵(教師)を倒してはいどうぞ。って道を開いてくれる訳じゃねぇからな｣
言った瞬間白くなる頭の弱いメンバー。
｢直接的な力添えはしない。飽くまでも手助けをするだけだ。Aは今回だけ非戦闘となる｣
｢(え。戦えないのか……)｣
｢但し勝つ為のヒントや口出しはしてくれる｣
途端頭の弱いメンバーに色が戻る。
｢何にせよ最後まで気を抜くな｣
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よる。(プロフ) - 鈴里風夢さん» コメントありがとうございます！作品を好きになって貰えてとっても嬉しいです(`・ω・´)これからも頑張ります！続編行きますよー！！！ (2017年10月20日 18時) (
レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - すごくおもしろいです！！この作品大好きです！続編楽しみに待ってます！！ (2017年10月17日 1時) (レス) id: 442db9e64e (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - りんごさん» り、りんごさん…！いつも熱い応援ありがとうございます(´；ω；`) 遂に６ですね…早いものです… これからも頑張ります！私もりんごさん大好きですよ！！ (2017年10月13日 13時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - あわわわわ、遂に６になるのですね。凄いです・・・！よる。さん、愛してます←ぇ ごめんなさい、大好きです。はい。これからも読み続けます！では！ (2017年10月13日 1時) (レス) id: 1a1ba15a63 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！この調子で頑張っていきます！物凄い亀更新ですぜひぜひ待ってやって下さい… 頑張りますー！！ (2017年10月12日 20時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年7月24日 16時
