姉愛［226］｡過度執着｡ ページ26
｢私が来た｣
自然に出た決め言葉に驚いたらしい背後の3人は、｢えっ｣と声を零した。反対に、瞳孔を開いて口角を上げに上げて、私を射抜いてくるマフラー男。
滑った視線が鬱陶しく、思わず手で払った。
その動作により男ならではの二の腕の硬さと重さを再確認させられる。ったく面倒臭い体だ。
｢どんな姿でも美しいなァA…｣
｢お世辞をどうも有難う。出来ればそのまま退いてくれるかな｣
｢ハァ……それは無理な相談だ。俺にはそこの贋2人を粛清すると言う義務がある｣
鋭利に尖った顎で、天哉とヒーローらしい男をクイっと示すマフラー男。
贋……？ って何だ？
それに粛清って。
疑問を目で訴えかけた。
｢贋は社会を歪ませる贋物。粛清は潰す、殺す事を意味している｣
｢殺す………｣
｢心配するなA。お前はそんなクズとはかけ離れた1輪の花だ。殺しやしない…寧ろ｣
ズア……!!!
｢欲しい｣
───。
｢っ！？｣
ザっ、
瞬時に左へ躱す。
若干重い足に顔を顰めた。
負けじと軌道を変え再度迫ってくる男。
一つ一つの動作が恐ろしく早い。
｢素晴らしい!!｣
｢っ、ウザったい｣
長いカメレオンのような舌を振り乱して、唾液を垂れ流し刃物をかすめようとしてくる姿は異常過ぎて。
早く戦闘を終わらせてくれと真摯に心が叫んだ。
常軌を逸しながら私の胸倉に手を伸ばして来る。
パキキっ！
足裏から氷結を噴射するように発動。
上手く上空へ逃げる。
かと思えば背後に気配。
｢その体では不慣れか？｣
グイっ。左肩を捕まれ。
顔を見合わせるよう強要される。
｢！｣
興奮しきった顔面が、舌が、右肩に迫る。
──っ不味い。
｢なんてね｣
｢！？｣
ドっ!!!
｢ぐぁっ｣
自分から接近してくれたマフラー男の腹に膝蹴りをかます。
瞬間、足元を支えていた氷が砕け落ちた。
お前の踏み込みの衝撃なんか耐えられるか。
と悲鳴をあげるようにして。
｢ゲホ、ハァっ…流石だ｣
｢君こそ。間違いなく腹の中心を狙った筈なのに手応えがなかった。避けたね｣
逆に何で避けられるのか。
｢仕方が無い。俺が今最も欲しいのはA、お前だがサシでやり合っては何時までも終わりが見えん｣
｢……｣
ニヒっと可笑しく嗤う男。
何が言いたい？ と唇を開きかけた。
開き、かけた時。
｢まずは害悪を消す｣
目にも止まらぬ速さで。
天哉に襲いかかりに走った。
｢っ天──｣
｢消えろ贋物｣
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よる。(プロフ) - 鈴里風夢さん» コメントありがとうございます！作品を好きになって貰えてとっても嬉しいです(`・ω・´)これからも頑張ります！続編行きますよー！！！ (2017年10月20日 18時) (
レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - すごくおもしろいです！！この作品大好きです！続編楽しみに待ってます！！ (2017年10月17日 1時) (レス) id: 442db9e64e (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - りんごさん» り、りんごさん…！いつも熱い応援ありがとうございます(´；ω；`) 遂に６ですね…早いものです… これからも頑張ります！私もりんごさん大好きですよ！！ (2017年10月13日 13時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - あわわわわ、遂に６になるのですね。凄いです・・・！よる。さん、愛してます←ぇ ごめんなさい、大好きです。はい。これからも読み続けます！では！ (2017年10月13日 1時) (レス) id: 1a1ba15a63 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！この調子で頑張っていきます！物凄い亀更新ですぜひぜひ待ってやって下さい… 頑張りますー！！ (2017年10月12日 20時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年7月24日 16時
