姉愛［218］｡興味積極｡ ページ18
騰亜side
｢何で逃げるんですか！？｣
驚愕声が背中を意地悪くつついた。
僕だって、逃げたくて逃げた訳じゃないんよ緑谷君。条件反射やねん。こればっかりはもう癖みたいなものだからどうしようもない。
僕の温めてたヒーロー名(ボイリング)で君に指名を入れたのは紛れもない事実。
僕の意思で君をここに招いた。
珍しく、会ってみたいと思った。
君と轟焦凍君とのあの戦いを見て。
君と言う人間を知りたいと思った。
人に興味を持つなんて、Aさん以来…。
｢…………。そや、進歩や｣
いつまでも怖がってちゃ駄目だ。
自分から踏み出さなきゃ。
｢ぼ、僕早速嫌われたんでしょうか…｣
｢気にするな小僧。騰亜は初対面の奴には決まってああなんだ｣
｢そうなんですか！ ほっ｣
ほって可愛ええな。
｢…………｣
頭を抱えるように上げていた腕を床に滑らせ、よっと沈ませていた腰を上げた。
大丈夫。緑谷君は優しい子。
何も傷つくことなんか無い。
タタ……。
震える足取りで歩み出た。
｢！｣
｢！？｣
緑谷君の嬉しそうな顔と、グラントリノの驚いた顔が目に入った。大方グラントリノの方は僕が自ら前に出たことに衝撃を受けたからだろうけど。
君は、どうして嬉しそうにしてくれるん？
｢……さっきはごめん、僕、人、怖くて｣
｢全然大丈夫ですよ！ お話出来て嬉しいです！｣
……………………。
な、にこの子。天使？
｢あっそのバンダナって！｣
｢え？ 嗚呼……これ？｣
あまりの感激にフリーズしていた時、またまた嬉しそうに頬を染めて僕の額に巻かれたバンダナを指差した緑谷君。
僕も釣られて指を差す。
｢今は非売品になったオールマイトの数量限定バンダナやよ。友達に貰ってん｣
｢やっぱりそうですよね！ しかも特に手に入りにくい赤色バージョンじゃないですか！ いいなぁ……！｣
はしゃぐ姿は小さな男の子にしか見えない。
そっか。オールマイトが君の一番なのか。
僕の一番はAさんやし、そやな。うん。
｢良かったら、使う…？｣
｢え！？ いやそんな貴重な物っ｣
｢…いいよ。オールマイトが一番な緑谷君が持ってた方が合ってるし、オールマイトも嬉しいと思うし……｣
ポスっと。
バンダナを外し緑谷君の頭に被せた。
積極的な自分の行動に自分で驚く。
｢あああありがとうございます!! えっと…｣
｢…巳沸騰亜。騰亜でええよ｣
｢ありがとうございます騰亜さん！｣
｢………っうん｣
やっぱり、この子で良かった。
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よる。(プロフ) - 鈴里風夢さん» コメントありがとうございます！作品を好きになって貰えてとっても嬉しいです(`・ω・´)これからも頑張ります！続編行きますよー！！！ (2017年10月20日 18時) (
レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
鈴里風夢(プロフ) - すごくおもしろいです！！この作品大好きです！続編楽しみに待ってます！！ (2017年10月17日 1時) (レス) id: 442db9e64e (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - りんごさん» り、りんごさん…！いつも熱い応援ありがとうございます(´；ω；`) 遂に６ですね…早いものです… これからも頑張ります！私もりんごさん大好きですよ！！ (2017年10月13日 13時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - あわわわわ、遂に６になるのですね。凄いです・・・！よる。さん、愛してます←ぇ ごめんなさい、大好きです。はい。これからも読み続けます！では！ (2017年10月13日 1時) (レス) id: 1a1ba15a63 (このIDを非表示/違反報告)
よる。(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます！この調子で頑張っていきます！物凄い亀更新ですぜひぜひ待ってやって下さい… 頑張りますー！！ (2017年10月12日 20時) (レス) id: 01ec13c248 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よる。 | 作成日時：2017年7月24日 16時
