音楽少年は…。3【ナカノヒトゲノム】［男主］ (ページ29)

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GAME 10 SACRIFICE 05 ページ29

朔夜said

キハチ「わしは、長老のキハチ。孫娘のキッカじゃ。この度はとんだ早とちりを……」

アカツキ「いえいえ」

先程、俺たちを襲った女の子、キッカちゃんに案内されてきたのは大広間。

そこでは仙人みたいなキッカちゃんのおじいちゃん、この村の長老のキハチさんが待っていた。

キハチ「今宵、この村は鬼の襲来に怯えきっておる。ワシの可愛い孫娘もいつ拐かされるか知れん。
“祭事の客は殺す気で応対せよ”
それがこの村の掟なのじゃ」

アンヤ「なんつー掟作ってんだよ…」

…確かに。本気で人殺しちゃったらどうすんだよ…。

キハチ「聞けば貴方がたは鬼の蛮行を食い止めにきてくださったとか。お役に立てるがわからんが、ワシからもこの葛籠をさしあげよう…。」

そう言うといかにも貴重そうな葛籠を前に出した。

なんかすごいもの入ってそう。

目を輝かせながら箱を開けようとするアカツキくん、アンヤくん、ユズさんの3人。

アカツキ「な、なんか今回ほんとにRPGっぽいですね…！！」

アンヤ「ばっか、おま…う、浮かれてんじゃねーよ…」

ユズ「お宝かい？装備かい？」

▼生贄の服(フリーサイズ)×2を手に入れた！

………おい

アンヤ「行けってか…。オレらが代わりに死ねってか……」

キハチ「お…おぐぅ」

キッカ「おじいちゃん！！」

長老の胸ぐらをつかみ怒りMAXのアンヤ君。
それを見て、自分のおじいちゃんが危ないと思ったキッカちゃんは

キッカ「あなた返して！！私の包丁返して！！」

と、女の人が苦手な忍霧君の元へ走っていった。

だが、当然忍霧君は

忍霧「……！！」

アカツキくんの背中に隠れていた。

キッカ「ふ…ふざけないで。早くしないと……」

そう言ってザクロくんを追いかけるキッカちゃんだが、ザクロくんも逃げる。

ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…

アカツキくんの周りを2人でしばらく回っていた。

アカツキ「俺がバターになります……」