音楽少年は…。3【ナカノヒトゲノム】［男主］ (ページ19)

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GAME 09 KEEP TRYIN' 09 ページ19

忍霧「なっ…何故だ…！？」

鬼ヶ崎「んなもん。ひとりでやったほうが気楽だからでぇ。
クソまじめなお前さんのこった。
どうせ、分担だのノルマだの押しつけてくんだろ？」

忍霧「…。そ…んな、ことは…。」

朔夜『俺の夜の散策は興味本位なのもあるけど、目的は別にあるし。やっと1人になれたんだから、自分の意思で動きたい。」

鬼ヶ崎「……俺ァ、自分で決めて自分で動く。
顎でこき使われんのはもう御免なんでェ」

"もう”か…。カイコクさんも俺と似てるのかな…？

忍霧「…。」

まさか、拒否されると思ってなかったのか
項垂れるように顔が伏せる。

その横をカイコクさんが歩いて通り抜ける時、

鬼ヶ崎「忍霧」

少し、伏せ気味だったザクロくんの指先がピクと反応する。
先を歩くカイコクさんがこちらへ振りかえる。

鬼ヶ崎「それ。
路々さんや、入出にも話したのかい？」

カイコクさんが俺に手招きするので、俺はザクロくんの隣を通り抜けてカイコクさんの方へと歩み寄る。

忍霧「…路々森？いや…まだ。お前たちだけだ。」

鬼ヶ崎「じゃあ、そのまま黙ってな。被害者全員が味方とは限らなねェぜ。」

外は、本降りとなった雨。
隣に立つカイコクさんが番傘を広げて俺を隣に入れて歩き出す。

忍霧「どういう意味だ、おい！！」

ザクロくんを置いて歩き出す。

カイコクさんは全員が味方だとは思っていないってことか…｡
ユズさんや、アカツキくんのことは特に…。

ザクロくんどうやって戻る気なんだろう。
この土砂降りの中。

朔夜『…。』