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九十九『そのふたつを本音にするかは君が選択するんだ。夏油くん、』

『私はそろそろ行くよ。五条くんにもよろしく伝えといてくれ、。』

Aside

『あ、そうだ。星漿体の事は気にしなくていい。あの時もう1人星漿体がいたが、既に新しい星漿体が居たのかどちらにせよ天元は安定しているよ。』

そう言って、九十九さんは行ってしまった。

『気にしなくていいか。私、あの人苦手だな。私の中ではあの任務が1番…堪えた。…気にするとか気にしないとかじゃなくてただ怖かったのかな。』

夏油『…。』

『ねぇ、傑。…っ。』

私はそこからの質問を聞くことが出来なかった。

’本当に非術師全員殺したりなんてしないよね’

この一言が言えなかった。

言ったら絶対、その通りになってしまう、

何故かそうわかっていたからだ。

でも、聞かなくたってそうなった。


2007年9月

○○市○○村
担当者夏油傑派遣後から5日後
旧○○村の112名の死体が発見される。
残穢からして夏油傑の呪霊操術と断定
夏油は逃走
呪術規定第9条により処刑対象。


五条・A『…は???』

先生『何度も言わせるな。傑が集落の人間皆殺しにして行方をくらませた。』

五条『聞こえてますよ、だからは?って言ったんだ』

先生『傑の実家は既にもぬけの殻だった。恐らく両親も手にかけている。』

五条『んなわけねぇだろ!!傑だぞ!?俺達の親友だぞ?…ありえねぇよ、』

A『嘘よ…だって…傑だよ?』

先生『悟、Aら俺も何が何だかわからんのだ…。』

体の震えが止まらなかった、
あの時、傑に異変を感じたあの時から
止めるべきだった。

心の底のどこがで傑がそんなことするわけないって。

『非術師を守るんだ』って、

心のどこかでそう信じていた。ううん、
信じたかったんだ。

彼が教えてくれたから、呪術は人を救うためにある。
それこそ…私だって信じたかっただけかもしれない。


もしかしたら自分があぁ、なってたかもしれない。

そう思うと震えが止まらなかった。

悟も先生も何が何だかわかってない。

どうしてあの時…口に出していたら

何か変わっていたかもしれない。

異変に気づいた私だけが彼を…傑を止められたかもしれないのに。

涙が目に溜まっているのが分かるほど、
目が熱かった。

残念ながら。→←きっかけ



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作者名:みなみ | 作成日時:2020年10月16日 22時

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