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長尾side
大吾くんの温かくて強い言葉と姿に
なにか感じたというか吹っ切れたみたい。
長尾「....眠いんやろ？俺ずっとおるから寝とき？」
道枝「んー...眠ない....」
いやどう見ても眠いやろ！
ここ数日、ぐっすり寝れてへんかったくせに
長尾「じゃあ一緒に寝よ？な？」
道枝「...ん」
ベッドやとガチで寝てまうからリビングでええかとラグの上に向かいあって寝転がって、
お腹をトントンすればすぅっと眠りに落ちていった。
もう、強がりなんやから。
俺も眠たいけど、先に大吾くんにお礼しとこ。
LINEでもええんやけど、直接声で伝えたい。
電話、出るかな....
長尾「もしもし大吾くん？お疲れ様です」
大橋『あ、もしもし〜。ごめん、すぐ大ちゃんに代わるわ笑』
え、なんで大橋くん？笑
後ろからはっすん〜電話誰〜？って酔っ払った大吾くんの声が聞こえきて
あぁ、俺らのせいで一杯一杯になってもうたんやと胸がキリリと痛む。
西畑『ん！謙杜〜？大ちゃんやで〜』
長尾「大吾くん、今朝は俺らのためにありがとう。めっちゃかっこよかった。
大吾くんのおかげで駿もだいぶ楽になったみたい。ほんまにありがとう」
西畑『っ....ほんまっ？！よかったぁあっ』
電話口でもすぐわかる。
大吾くん、泣いてる。
俺らのためにごめん....
申し訳なさでいっぱいやけど、大吾くんはごめんなんて言葉望んでない気がして言えなかった。
西畑『...っ..はぁっ..ごめん、取り乱して』
さっきまでわんわん泣いてた大吾くんは
謙杜もいつでも俺らに弱いところ見せてくれてええねんでって。
長尾「ありがとう。でも俺は駿の笑顔見れたらそれだけで十分やから」
西畑『...そっか。まぁ俺らに甘えたくなったらいつでも甘えてな』
長尾「わかった、ありがとう」
ほなみっちーと仲良くなぁって言って一方的に切られた電話。
気持ちよさそうに眠る駿の寝顔を見ながらやっとこの穏やかな寝顔が見れたことにホッとする。
この数日間、
どんなけ一緒にいても
どんな言葉をかけても
ずーっと不安そうで
寝顔だってちょっと辛そうやったから。
長尾「ごめんな...っ..」
俺が守るって決めたのに。
俺だけじゃあかんかったな...
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作者名：みるく | 作成日時：2024年3月9日 10時
