・ ページ36
.
長尾side
俺は先に着替えて、
駿がいる方に背を向けて待つ。
さっきのタキシードはお揃いやったけど、俺が作ったやつはそれぞれデザインが全然違う。
駿は背が高くてスタイルいいから
丈は長めのAラインにして
細身のストレートパンツを合わせて脚の長さと駿のソフトでしなやかな雰囲気を強調するデザイン。
俺はショートの方が得意やから
こんな短いタキシードあるか？笑ってぐらい短くして、パンツは若干フレアで脚長効果と俺のアクティブな雰囲気が出るようにした。
駿が着てるとこ想像してデザインしたものの
実際着てるの見るのは初めてやからめちゃくちゃ楽しみ。
コソコソとマネージャーさんと駿の話声が聞こえてきて、あ、いよいよやなと胸が高鳴る。
道枝「....謙杜」
長尾「っ....あかっ..まって....っ..」
振り返った先にいる駿はめちゃくちゃかっこよくて、綺麗で、可愛くて
でもちょっと自信なさげというか照れてる感じがどうしようもなく愛おしくて
泣くつもりなんてなかったけど、
込み上げてくるものを堪えきれんかった。
長尾「...っ..めちゃくちゃ綺麗....」
道枝「.....ぐすっ..ありがとっ..けんと、世界一かっこいいっ....すきっ..」
泣きながらにこーってして駿は言う。
あーっもうっ....
なんでそんな可愛いこと言っちゃうん！
愛おしくてたまはんくて
ぎゅっと駿を抱きしめると抱きしめ返してくれる
マネージャーさんもメイクさんも見てるし
めちゃくちゃ撮られてるけど
もうそんなのどうでもよくて
ただただ腕の中にいる駿が愛しくて
こんなに愛おしい人と結婚できるんやってことが、
こうして隣にいてくれることが、
抱きしめられることがとてつもなく幸せで
幸せな嬉し涙はいくら流してもいいって誰かが言ってたから
もう涙を拭うのは諦めてただただ幸せを噛み締めた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるく | 作成日時：2024年1月14日 10時
