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道枝side
謙杜が作ってくれた白いタキシードに袖を通して鏡の前に立つ。
メイクさんが言うにはこの形はテールコートっていうタキシードの仲間？らしい
道枝「うおぉ...」
メイク「長尾くんさすがねぇ...道枝くんにピッタリ...」
さっきとは違う雰囲気の俺が鏡に映ってて思わず声が漏れた。
丈が長くて、でもウエスト部分が絞られてて
中のジレが結構短めやから脚が長く見える
あとブートニアが淡めのピンクと黄色で可愛いし
ボタンと裏地になにわ男子のロゴがついてるのも可愛いなぁ
謙杜、さすがやなぁ....
いつも謙杜が作ってくれるコンサートの衣装が大好きやから
人生の晴れの日の勝負服を謙杜が作ってくれたことが嬉しくて幸せや。
マネージャー「道枝、着替えれた？」
道枝「あっはい、お待たせしました」
長尾が待ってるで〜とにやにやしながらマネージャーさんはこっちこっちって案内してくれる
せっかくやしファーストミートしたら？っていうマネージャーさんの勧めで
急遽ファーストミートをすることにした。
というか急遽なのは俺ら2人だけで
マネージャーさんたちは最初からそのつもりやったのかパーテーションとかカーテンをすぐ持ってきてお互いが見えへんようにしてくれた。
謙杜、どんな反応してくれるかな...
道枝「っ....」
マネージャー「ここ立って、カメラさんが合図したら長尾の肩トントンしてな？」
道枝「.....」
マネージャー「おーい、聞いてたか？笑」
道枝「うえっ？！あ、はい、すみません笑」
俺に背を向けて立つ謙杜はショートのタキシードを着てて、後ろ姿だけでもかっこいい。
俺だけ時間が止まったみたいに
心臓がばくばくと音を立てて騒ぎ出す
うわぁ...
どうしよ、めっちゃドキドキする.....
道枝「....謙杜」
長尾「っ....あかっ..まって....っ..」
カメラマンさんの合図でそっと肩をとんとんするとゆっくり振り返った謙杜は俺を見るなり目にぶわっと涙を浮かべて
天を仰いで目頭を押さえた。
長尾「...っ..めちゃくちゃ綺麗....」
道枝「.....ぐすっ..ありがとっ..けんと、世界一かっこいいっ...すきっ..」
俺も感極まっちゃって
2人で泣きながら抱き合った
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作者名：みるく | 作成日時：2024年1月14日 10時
