検索窓
今日:5 hit、昨日:29 hit、合計:13,098 hit

3.肝試し ページ10

「んでー剣持?そのあてぃしにしか頼めない除霊って何?」

「急に調子に乗るなコイツ…」

一悶着あった道から外れ、近くの公園に移動した椎名と剣持は怪異について話し込んでいた。

「僕が警戒しているのは七不思議の四番目、踊り場の大鏡ですよ。」

剣持はそう言って鞄の中から大鏡についての資料を取り出した。

「踊り場の大鏡ってあの古いやつ?確かにちょっと前から変なオーラ出てたけど…」

椎名はどの鏡が七不思議のものかはすぐに分かったが、あれを危険視する理由が分からなかった。
しかしそれも無理はなかった。椎名にとってあの鏡は初めて目の前を通ったときから嫌な感じがしていて、椎名はその通路を滅多に通らなくなったから知らないのも納得できる。

「…。実は、ここ数日で三人の生徒が行方不明になってるんです。」

剣持はそっと目を伏せてそう言った。

ここ数日、何の共通点もない生徒が姿を眩ました。
学年、性別共に違う生徒達であったが1つ共通することがあった。
それは…深夜の肝試しであった。

「つまり…肝試しに行った生徒がその鏡に引きずり込まれたってこと?」

「ええ、椎名も聞いたことあるでしょう?七不思議の四番目。」



【七不思議四番目・踊り場の大鏡】
ねえ聞いた?
深夜の学校に肝試しに行った人は鏡の世界に連れていかれちゃうらしいよ?
なんでも、踊り場の鏡に映る自分の姿がお化けになっちゃうらしいよ?
怖いよねぇ、だからさぁ。
  絶対に、鏡を視ちゃダメだよ?



「…でも、そんな三人も行方不明者出たなら学校は黙ってないんちゃうん?」

そう、椎名は今初めてその話を聞いたのだ。
生徒の行方不明、しかもそれが三人も居るとなると学校側は黙っていないはずだ。
…普通ならば。

「それが、隠蔽されているんですよね〜。…学校関係者が関わっているのかは知りませんが。」

「いん…ぺい」

椎名は自分の高校で行方不明者が出たことと、それを隠蔽している学校の闇を知ってしまい、しばらく固まっていた。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:2434 , 椎名唯華 , 剣持刀也
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。