2.相棒 ページ5
「…はぁ、」
その日の帰り道。椎名は一人ずっと悩んでいた。
「(行ったほうがええんかなあの先輩怖いし…あぁでもやっぱ行きたくない!)」
ずっと肝試しのことを考えていて椎名は周囲の注意を怠っていた。
だから気づかなかった。椎名の正面から歩いて来ていた女の人が、怪異だったことに。
「う、わっと…」
椎名はその女の人の怪異とぶつかった。
いつもの椎名なら、ぶつからなかった。
いつもの椎名なら気づかないふりができた。
だけど、気づいてしまった。
「あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
「あ、はい大丈夫で…」
あ、と椎名は呟いた。
まずい、と椎名が思った時にはもう女の怪異はニヤリと笑って椎名に手を伸ばしていた。
「(あ…死んだ)」
補習を受けるだけだったので椎名は今お札を持っていない。
それに、椎名は基本除霊を避けるためこの怪異が祓えるか分からない。
椎名は覚悟を決めて、ぎゅっと目を瞑った。
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もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時