6.デート ページ28
「…変じゃ、ないかな…」
鏡の前で自分の服装を確認する椎名。正直、すごく楽しみにしていた。
ピンポーンとチャイムが鳴り椎名は玄関へ向かう。
ガチャリとドアを開けたとき、椎名の目は奪われた。
「…おはよ」
剣持はいつも付けないワックスを付けていて、慣れない恥ずかしさからか遠慮がちに挨拶した。
「(覚えてろよ伏見ガク…)」
剣持はそう心の中で伏見を呪った。
そして椎名は、剣持のいつもとのギャップに目を奪われていた。
「…椎名?」
反応のない椎名に剣持が声をかけると椎名はハッとして目を覚ました。
「い、いやなんか新鮮やなって」
「あー、確かに。いつも制服だもんな…椎名も似合ってるよ」
急な爆弾投下に椎名は顔が赤くなるのを感じて早く行こ!と靴を履いて外に出た。
「あー…流石に恥ずかしい…」
少し先を歩く椎名の後ろ姿を見て剣持は赤くなっている顔を手で覆って呟いた。
・
・
「椎名なに乗りたい?」
「んーやっぱジェットコースターからやろ!」
「最初から攻めるなぁ…」
遊園地に着いた頃には互いに気恥ずかしさも無くなっていた。
デートは、始まったばかりだ。
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もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時