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「…ここら辺でいいでしょう」
中庭へ着き、茜はポツリと呟いた。
剣持もその声を聞き足を止めた。
「…単刀直入に言います。剣持刀也、私の邪魔をしないでください」
「へぇ、邪魔ですか。大方、椎名を喰って復活しようとか、愚かなこと考えているんでしょう?」
「…愚か、?」
剣持の言葉に茜はピクリと反応した。
「愚かなのはどっちですか?唯華の霊力は全怪異が喉から手が出るほど欲しい力!それなのに貴方という邪魔者が入った…」
低く唸るような声でそう言う茜の姿は椎名の前とはまるで別人のようだった。
「…椎名は渡さない」
剣持そう言って目を赤色に変えた。
剣持の目には、怒りの感情が籠っていた。
「本当に、愚かなのはどっちですか。貴方は私達と同じなのに自ら怪異を狩る側になるなんて…」
「同じ?何を言っているんですか」
茜の言葉に被せるように剣持は否定した。
「僕はただの凡人ですよ」
そう言ってニヤリと笑う剣持を見て茜は顔をひきつらせた。
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もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時