【2434】もちもち霊媒事務所【mcmc】 (ページ24)

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「あ、剣持～」

翌日。
補習クラスの教室の前で待ち合わせをしていた剣持は先に待っていた椎名を見つけた。

そして、視界を少し横にずらした。

「…貴方は？」

「…はじめまして、一年生の西城茜です。剣持刀也先輩」

そう言い茜はニコリと笑ったが、その目は笑っていなかった。

「(…西城？まさか…)」

剣持は自分が今椎名に説明しようとしていた内容と同じ名前を聞き顔を歪めた。

「(例の死神か…まさか椎名に近づいていたなんて)」

もう少し警戒しておけばよかったと剣持は心の中で反省して口を開いた。

「茜さん。少しお話ししたいことがあるんですけど」

「奇遇ですね。私も今誘おうと思っていたところです」

互いに目を逸らさずに向き合う二人に椎名は疑問を覚えたが深く詮索しないようにした。

「え、じゃああてぃし教室で待ってればええの？」

椎名は一応聞いたが二人ともついに睨み合っていて椎名は聞くのを諦めて教室へ入っていった。

「…場所をかえましょうか」

「そうですね」

剣持の提案に茜は同意し少し離れた中庭へ移動した。