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「この街にこんなものがあったんですね」

「まぁ活性化してきたのは最近っすからね。知らなくても当然だと」

椎名が茜と知り合っていたころ、剣持刀也と伏見ガクはとある洋館を訪れていた。
剣持へ入ってきた依頼の下調べ。
次のもちもちの除霊場所だ。

「って、またメッセージ来た。暇かよコイツ」

剣持は椎名からのメッセージに即既読を付け、スマホを閉じた。

「あ〜、とやさん。女の子からのメッセージはちゃんと返さなきゃダメっすよ!」

別に椎名と付き合ってるわけじゃないのにな、と剣持は心の中で思いながらはいはいと返事した。

そして、改めて洋館を見た。

今回の依頼は洋館に居る霊の除霊。
依頼人などの話を聞くに、あの洋館に居るのは下級の霊が数体と、死神。

「死神なんて本当にいるんですかね」

「ここは古い貴族の家だったんですけど、嫌われているイメージが強かったっすね」

「実体験…」

何年から生きてるんだコイツ…と自分の相方の立場を剣持は再度確認して頭を抱えた。

それにしても、貴族か。嫌われているイメージが強かったってことは貴族関係者が恨みに飲み込まれて死神になったかな?

剣持ちはそう考えながら足元を見ると、草に覆われている庭に何か落ちていたことに気がついた。

「表札か?これ。えっと…西城?」

「それがこの洋館に住んでた貴族の名前っすよ」

剣持の後ろから表札を覗き込みながら伏見はそう言った。

「西城家の人間は霊が視える、とか噂もあったんすけど今ではどうだか」

「ふーん。…西城家、ちょっと引っ掛かるな…なんでだろ」




そう会話する二人を洋館の上の窓から眺める1つの影があった。

「ふふっ」

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もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時

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