【2434】もちもち霊媒事務所【mcmc】 (ページ17)

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「うわーなんか剣持がイキってますわ～」

竹刀を持って怪異と戦う剣持を見て椎名はそう言った。

「(てか、あてぃしの術解けとるし)」

椎名が怪異の動きを止めるのに使った術はもう解かれており、その時に使った札も消えそうだった。
椎名が本当に自分が封印できるのかと心配になりながら剣持に貰った札に目を落とした。

「(この札、めちゃくちゃ霊力込められとる。どうやったらこんなの出来るんや？)」

椎名は自己流ではあるが封印もできるし札を作ることもできる。
この技術は見よう見まねで出来るようなものではない。現に剣持が封印ができないように誰でもできるものではない。
札は自身の霊力を一枚の紙に注ぎ込むことで作ることができる。
より強力な札を作るには大量の霊力と器用さ、そして集中力が求められる。
伏見が剣持に渡した札は、椎名がびっくりするのも理解できるほどとても良い造りだった。

「まぁ、剣持を問い詰めるのは後にしとこ」

椎名がそう言い剣持のほうを確認しようとすると剣持が「椎名！」と叫んだ。

「…終わったみたいやな」

剣持の傍には、七不思議の怪異と思われる物体が転がっていた。