1.出会い ページ1
「あっ…づぅ…」
夏休み、それは学校という縛りから解放される学生にとって嬉しい長期休みである。
今年の夏は一段と暑く、まだ午前中なのに焼けるような日射しが降り注いでいた。
そんな夏休みの中、一人の少女、椎名唯華は重たい足を引きずるように通学路を歩いていた。
「こんなんならっ、もうちょいっ…勉強すればよかったぁ…」
夏休みの中彼女が学校へ行く理由は1つ、補習であった。
テストで赤点を取ったが故、彼女の夏休みは補習で埋まってしまっていた。
「(ほんっま、夏は変なヤツも多いし家に引きこもろうと思ってたのになぁ…。)」
椎名がそう思いながらチラリと横を見るとうぞうぞと動いているモノ。
椎名唯華は、視えないモノが視える、そして祓えるという、いわゆる霊媒師であった。
しかし、椎名は極度のビビリ。
対抗策も最近覚えたばかりで、小さい頃は怪異の存在に酷く悩まされた。
帰り道の途中で首を絞められたり、怪異に憑かれて命を落としかけたことは少なくない。
椎名は何度、病院で親の泣き顔を見たのだろうか。
椎名唯華は、怪異に酷く悩まされていた。
42人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もめん - えのきんきんさん» ありがとうございます! (2022年4月25日 0時) (レス) id: 0e89e6a4c8 (このIDを非表示/違反報告)
えのきんきん(プロフ) - 最高です……!! (2022年4月23日 22時) (レス) @page33 id: 4af4b18def (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もめん | 作成日時:2022年2月20日 1時