シェアハウス物語 1

・ ページ41

S.M.side

夜ご飯は、ゼリーを何とか一口だけ食べて
勝利が30分かけて薬箱から探し出した
整腸剤を飲んで


寝る場所は、
普段あんまり使わない和室に布団をしいて
そこに横になった




勝「ごめんね。
ほんとはいつものベットのが
落ち着くだろうけど…」

聡「ううん、大丈夫…」

勝「俺なるべくここにいるし
いなかったらリビングにはいるから。

なんかあったら呼んでね？」

聡「うん、ありがとう。
おやすみ。」

勝「おやすみ。」




一日中気持ち悪くてお腹痛くて

体調の悪かった体は
思った以上に疲れてたみたいで
すぐに眠れたんだけど…







.



聡「…はぁ…っっ…」


ギューって襲ってくる独特の気持ち悪さで
夜中、急に目が覚めた

布団から体を起こすと、和室に勝利はいなくて
代わりにリビングに光が付いていた




なんかあったら呼んでって言われてるけど
これ以上俺の事で疲れさせたくないし…




聡「…うぅっっ…はぁ…」

結局勝利に助けも求められず
手を口に当てて必死に耐えるけど
気持ち悪さはピークに



もう無理って思ったその時…

勝「…！
ちょっと聡！ 大丈夫⁉︎」


偶然見に来てくれた勝利が
目を丸くしながら慌てて袋を出してくれた





聡「…ゲホッゲホッ…げぇぇ…」

勝「聡、大丈夫だから。ゆっくりね。」

聡「…エホッエホッ…っっ…」

勝「吐けないか…。ちょっとごめん。」



我慢してた代償なのか
なかなか思うように吐けなくて凄く苦しい


勝利が背中を何度も叩いてくれて
何とか落ち着いた








勝「何で言わないの？
俺、寝る前にちゃんと言ってねって約束したよね？」

聡「……」


落ち着いた俺を見て
勝利は少し怒った顔を見せた




勝「聡はいっつも気を使うから
またどうせ迷惑だとか考えたんだろうけど
何も言わない方がよほど迷惑だから。」

聡「…はい。」

勝「じゃあこの話終わり。
水少し飲んで、また横になろうか。」


勝利が持ってきてくれた水を少し飲んで
横になったけど
胃がムカムカしちゃって眠れなくて





でも、なかなか寝付けない俺にイヤな顔一つせず
ずっとお腹をさすってくれた

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す