才能なんてないから

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やはり拾われたが渡さんで良かったと少し思う

国見がトスをあげるがフェイントが出来ないように前で及川さんが構えている。ノーブロックの状態で相手は狙いやすいだろう

僕がいる反対方向にボールを打とうとしているのが手を見てわかる

横に少しづつ移動しボールが手に当たる時には真ん中よりも左に体を移動させた。案の定ボールは左側に打たれたが拾うことが出来た

だがこのやり方も僕の体力勝負になるだろう

僕が助走に入れないと考えたのか及川さんはスパイクを打つ体制で空中に飛ぶ。そしてスパイクを打つ及川さん

それを拾ったのは国見で次はどこに来るか、国見をよく見る

「下がるよ！」

及川さんがそう叫んだのがわかった。もうフェイントを捨てるのだろうかストレートを打たれてもいいように後ろに下がってくる及川さん。

(違う)

フェイントを捨てた訳では無いようだ。及川さんはアタックラインより後ろコートを前と後ろで分けた時の半分より数歩後ろの辺りで止まった

クロスには僕、ストレートには及川さん。打たれたのは僕と及川さんの間だった。僕がスライディングしてボールを上げ及川さんが2本目で返す

急いでたって元の位置に戻る。

「チャンスチャンス！」

そう言いながらセッターの位置へ移動する渡さんとポールをあげる国見

国見は頭がキレるからとてもやりにくい。

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