【ハイキュー】誰も気付かない【孤爪研磨】

4.ぶりっこ ページ6

特に変わったこともなく。

のんびりと１日を過ごした。

そう、のんびり誰かに
話し掛けられることもなく、ね。

多分部活はそうはいかないだろうけど……



＊＊＊

いつものように一人パタパタと
慌ただしく走り回る。

はしたないけどね。

そんなことをしながら
いつものように選手の記録をとっていると
珍しく恵令奈ちゃんが動き出した。


氷室「よっし！スポドリ作ろ！

佐藤さん、私道具が何処にあるのか
知んないからちゃんと教えてくんない？」

言い方は素っ気なかったけど
恵令奈ちゃんがやる気を見せてくれた。

とても嬉しい。

『あ、恵令奈ちゃん。
ボトルはここに基本置いてあって……』


説明しながらスポドリを作るために
恵令奈ちゃんと水道に来た。

飲み込みが早くスイスイと
スポドリを作っていく恵令奈ちゃん。


……恵令奈ちゃんが居れば
本当に私は要らないなあ…


バシャッ


氷室「ウザイ。
私の前でまでぶらないでよ、ぶりっこ。
ホント気持ち悪い」

吐き捨てるように呟くと
恵令奈ちゃんは体育館に戻っていった

平然とした顔で。

『あーぁ、ジャージ濡れちゃったや
無駄に着てても寒くて重いだけだよね…

あ、でも脱いでも寒いや』

恵令奈ちゃんにかけられた水は
しっかりとジャージに染み込んでしまった

おかげで重くて寒いや


それにしても、
私ってちゃんと人に認識されたときには
傍目から見るとぶりっこなのか………なぁ。

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