氷上で、流れ星に願いを。〚イナズマイレブン〛 (ページ43)

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14話ページ43

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──いつも通りではなかった。なんとも言えない違和感がある。それは、目敏い鬼道だからこそ分かったものだった。

『…どういたしまして。』

「…あ、あぁ…？」

キャラバンについた2人は必然的に離れ、マネージャーの作ってくれたおにぎりを食べ始める。机に置かれたそれに集まる雷門イレブンに、鬼道はひとりいないことに気づく。

「……アイツは？」

「アイツって…あ、Aがいないぞ？」

きょろきょろ、とAを探し始める数名。残りの数名は、どうでもいいと言わんばかりに目の前のおにぎりを食べ始めた。

Aを探し始めた数名が瞳子もいないことに気づき、今度は全員がきょろきょろ、と探し始めた。雷門イレブンに近づいてくる瞳子とAに気づき、一ノ瀬が声を上げる。
瞳子から温泉があることを知らされ、瞳子が男子更衣室、Aが女子更衣室に案内することになった。

混浴温泉にAは内心顔が引き攣りそうになる。別に潔癖症な訳では無いが、男性と同じなことに嫌悪感に似た感情を持っていた。それは、優しく穏やかなAが持つ、数少ない負の感情だった。

瞳子に渡された黒い水着だけでは、と内心渋っていたAに、瞳子は赤いラッシュガードを渡してくれる。それに、ぱちり、と瞬きを落としたAに、瞳子は、無理はしなくていいわ。と小さく言葉をこぼした。それに、微笑んだAは大丈夫、と返したのだった。

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