4話 ページ33
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瞳子が飛び乗り、動き出すイナズマキャラバン。雷門中を飛び出し、本格的に度は始まったのだ。
「なぁ、A！お前ってポジションどこなんだ？！」
『ポジションかぁ…FWとMFかな。』
「へぇ〜！！」
今は稲妻町を超えたあたり、円堂はAに質問攻めだ。円堂とAの席は離れているというのに、円堂は身を乗り出し、Aも円堂と目を合わせようと少し身を乗り出している。
「FWってことはストライカーなんだよなっ？！Aのシュート受けてみてぇ！」
『ふふっ、PK戦かな？楽しそうだね。』
「あぁ！くぅ〜！サッカーやりたくなってきたぁ〜！」
ぎゅう、とボールを抱きしめる円堂にAはくすくす、と笑い声を小さくこぼす。ちっ、と聞こえてきた舌打ちにAはにこり、と笑みを深くする。
「簡単に受け入れすぎだろ円堂！！俺は認めねぇぞ！！雷門のストライカーは俺と豪炎寺で十分だ！！なぁ、豪炎寺！」
「……」
「聞いてんのか、豪炎寺！！」
染岡が怒鳴るように叫ぶ。豪炎寺は窓の外に視線を向けたまま染岡の言葉に何も返さなかった。
『…そう言われてもね、私も本当は関わりたくなかったんだよ？ 今からでも帰っていいか、』
「……」
『ふふっ、そんな目で見ないで…瞳子監督？』
前方からの鋭い視線にAはにこり、と微笑みを返す。ついたぞ、と運転席にいる古株が声を上げ、瞳子は交渉のためにバスをおりた。
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月18日 0時
