3話 ページ32
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『あはは…反感招くような言い方やめてくださいよ。』
「A！？」
「本当のことよ。パワー、スピード、テクニック。どれをとっても雷門イレブンより格上のプレイヤーよ。」
「なんだとっ？！」
「あっそっかっ！エイリア学園との試合は、公式試合じゃないですもんね！女の子も参加できます！」
ローファーのヒール音が響く。雷門イレブンを通り抜け、瞳子の隣──と言っても、少し離れているが。そこで止まったAは雷門イレブンにいつものように微笑む。
『ってことで、よろしくね。』
「おうっ！頼りにしてるぜ、A！」
「っ、ちっ…！」
不躾で疑心に満ちた視線と失礼で不愉快な態度を取られても、Aはにこり、と微笑んだまま、感激に満ちた円堂と握手を交わしていた。
雷門イレブンはイナズマキャラバンに案内され乗り込んでいく。それを見ていたAは隣からの視線ににこり、と微笑みを返し、イナズマキャラバンへ向かう。そんな微笑みを見た視線の主──響木は、Aに視線を向け続けていた。
イナズマキャラバンに乗り込んだAは、きょろきょろ、とバス内を見渡す。仲のいい2人組に、1番後ろは荷物と壁山。こんなアウェイな状況で異性の隣に軽く座れるはずもなく、マネージャーたちの隣の席はもう埋まっているのだ。
「…隣、座れよ」
『！豪炎寺くん…ありがとう、助かるよ。』
立ち上がった豪炎寺がそう言う。Aはぱちり、と瞬きをして、にこり、と微笑んでお礼を言った。
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作者名：あい | 作成日時：2023年3月18日 0時
